うわさ89 ページ39
木葉｢おー、なんか新鮮だな
行きのバスと逆じゃん｣
ガタンと少し揺れたバス
頭をコクリコくりとさせながら眠るAさん。
木兎｢しーっ！
A起きるだろ！｣
木葉｢お前がうるせーよバカ｣
眠るAさんの横は行きと同じく木兎さん。
帰りのバスは眠っている部員も多く少し静かだった。
木葉｢...なぁ木兎｣
木兎｢ん？｣
木葉｢赤葦ちょっと酔いそうなんだってよ
俺らのとこタイヤの真上だからちょっと場所変わってやってくんね｣
赤葦｢え、｣
少し小声で話をしていた木葉さんの口から不意に出てきた自分の名前に少したじろぐ。
勿論酔いそうなんて事実はないし
仮に本当だとしても1つ前に行くくらいではほぼ何も変わらないだろう。
けどそれに気づかないのが木兎さんで。
木兎｢まじで？！｣
なんて、快く代わってくれた。
あまりにも突然のチャンスに内心ドキドキしつつ
横で眠るAさんへ目を向ける
ゆらゆら揺れる頭は合宿の疲れを物語っているのだろう。
愛しく思う気持ちと、どこからか来る罪悪感がせめぎ合って息が詰まる。
いっその事、俺も寝てしまおうと目をつぶった。
...閉じたまぶたの裏によぎるのはあの時のAさんの悲しそうな顔
俺は、Aさんを傷つけた。
そう、改めて実感した。後悔したって遅い。
好きでいる限りきっとこれからもAさんに迷惑をかけてしまう
ならいっそ、
嫌いになりたい
...なんて
____ﾄﾝ
そんな考えをさえぎったのは肩に倒れてきた温もりで
強く心臓が跳ね上がったのを感じた。
嫌いになんてなれる訳ない
そんなことはわかっているのに
...わかっていても、わかれないもどかしさに
俺はただうつむく言葉しか出来なかった。
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まさ(プロフ) - あと、そのうち(もしくは数年後)に続編orスピンオフ的なものが出るかも。両方も可能性あり。ですね！わからんけど。 (2022年11月21日 0時) (
レス) id: be561e0e8b (このIDを非表示/違反報告)
まさ(プロフ) - 文章の稚拙さこそあれどストーリーめっちゃ好きで何度も読み返してる。みんなも読んでくれて嬉しい。ありがとうございます！！！私が書きました！ (2022年11月21日 0時) (レス) id: be561e0e8b (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬将哲 - マジありがとうございます。控めに言って神作品でした。あかーしの気持ちも、ツッキーの気持ちも、研磨の気持ちも、クロの気持ちも、噛みしめながら読ませていただきました。この作品に出会えたことが光栄です！！ (2021年12月29日 20時) (レス) @page50 id: 66e180f351 (このIDを非表示/違反報告)
胡麻塩(プロフ) - 完結おめでとうございます！1話目から一気読みさせてもらいました……！！その恋心に気づいているのに、気付かないふりをするというか、その感じが正直読んでて物凄くムズムズしました…。こんなに素敵な作品を書いて下さりありがとうございました！！お疲れ様でした！ (2021年9月5日 10時) (レス) id: 469968cddf (このIDを非表示/違反報告)
アキネコ - 好き。 (2021年8月30日 6時) (レス) id: 15b517afd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まさ | 作成日時：2020年4月26日 17時
