第二十六話 ページ27
「絶対許さないからな……！
お前も狼のくせして周りのヤツらに守られて、
さぞかしいい気分だっただろうな！」
『……』
米森さんの言っていることは、
確かに言いがかりに分類されるであろう発言だ。
ただ、全てが間違っている訳では無い。
実際わたしは周りの人達に助けてもらいながらここまでやってきた。
周りの人に守られる、というのはきっと相違ない。
「ちょっとちょっと〜、
それは流石に言いがかりが過ぎると思うよ♪
そもそもサトルさんが殺人をしたのが全部悪いのに何様のつもりなのかな♪」
『……ごめんなさい、米森さん。』
「は……、」
『確かに米森さんが言うことは間違っていない。
実際わたしはあなたが言うようにリンタロウくんや新村くん……
他にも沢山の人にこれでもかと言うほど助けてもらったし、
そう見えても仕方がないだろう。』
「Aちゃん……」
＿＿それでは処刑を開始します！
わたしがそう言うと、
米森さんはさっきまで言動が嘘のように静かになった。
メリーの処刑開始の合図にも反応を見せない。
そして、そのまま処刑が執行されようとしたとき
米森さんが静かにポツリと呟いた。
「……すまなかった。」
『！』
＿＿＿
＿＿処刑完了です！
『……っ、』
残忍な処刑方法にわたしは息を詰まらせた。
これが、あと何回続くの……？
ウルフが米森さんが狼だったのか羊だったのかを答え合わせしているが、
とてもそんなこと気にしていられる状況じゃなかった。
「ちゃん……Aちゃん！」
『あ、ユキナリくん……』
「大丈夫！？すごく顔色が悪い……」
『大丈夫……ほんのちょっと疲れただけだから。
心配しないで……』
そう言って力なくヘラリと笑った時、
またあのカードが目の前に出された。
ユキナリくんの心配そうな顔を横目に感じながら、
わたしは隅のカード一枚取って裏返す。
そこには……羊の絵が書いてあった。
どうやら今回は殺される側になるみたいだ。
ああ……でも今はそれよりも、早くどこかで休憩がしたい。
「おい、しっかりしろ……！」
『大、丈……』
そこでわたしの意識はプツンと切れてしまった。
最後に聞こえたのはわたしの名前を必死に呼ぶ新村くん達の声だった……
＿＿＿
『ん……』
ムクリとベッドから起き上がる。
未だ覚醒しない脳でぼんやりと瞬きをした。
そうか、あの後結局倒れたのか……
皆に迷惑をかけてしまったな。
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朝倉 - 凄い面白いです!そうしろうと夢主ちゃんの距離感大好きです!!更新がんばって下さい応援してます! (2018年10月31日 22時) (
レス) id: ea1d87dedf (このIDを非表示/違反報告)
夢 - え。普通に好きです。ソウシロウの夢小説作ってる方少ないから嬉しい！頑張ってください！ (2018年10月28日 15時) (レス) id: 3b3cdc241a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空白 | 作成日時：2018年10月28日 14時
