第二十四話 ページ25
『さぁ……わたしは武器庫に行っていないからね。
それは本人達に聞いた方がはやいんじゃないかな？』
そう言って土屋さんと小島さんに目を向ける。
土屋さんは処刑されるなんてたまったものじゃないといった様子で、
自分はずっと武器庫を離れることなく見張っていたと言う。
と、そこで小島さんが口を開く。
「あ、
だが途中で俺は腹を下してしまって、トイレに行ったんだ。」
「それって何分くらいなんだ？」
「ざっと考えて20分くらいだったか……」
「長！」
「しょ、しょうがないだろ！
本当に腹の調子が悪かったんだ……」
「え、でもそれって……」
「その20分間の間は、タクヤさんは一人で見張りをしてたってことだよね♪」
そうユキナリくんとリンタロウくんが言った途端、
全員の視線が土屋さんに注がれた。
当の本人は必死に否定している。
その様子が更に怪しいと皆の疑惑心が深まったところで、
土屋さんがあっと声をあげた。
「で、でもその一人で見張りをしていた時間に
オサムさんが来てそのまま10分くらい立ち話をしたんだ！
嘘じゃないぞ！」
「そうですね……私も彼と確かに10分ほど立ち話をしていました。」
「じゃ、じゃあその間のたった10分くらいで
殺害まで終わらせるっていうのはちょっと無理があるような……」
『そうだね。
土屋さん、一瞬でも疑ってしまってすまない。
そもそも殺害した人物が海堂さんの胸あたりに血を被せたのは
凶器を刃物だと勘違いさせて、
武器庫を見張っていた二人のどちらかに
罪を被せようとしたからなんじゃないかい？』
そう言うと確かに……と声があがる。
そこでユキナリくんが話を切り出した。
「あと……
ミホさんの左腕の部分が少し腫れてて気になったんだけど
これって、注射器のあとじゃない？」
「本当だ。
なんか一箇所だけ妙に小さい穴みたいな傷がありますね。」
「つまり、犯人は注射器を扱い慣れている人物ということだ。」
そう新村くんが言うと、
自然と米森さんに疑惑の視線が突き刺さる。
米森さんは酷く動揺しながら犯行を否定した。
「だいいち、いくら注射器の扱いに慣れているからと言っても
動いている人間に注射器なんか打てるはずないだろう！
それこそ正気じゃない！」
そう言って視線を泳がせる彼と一瞬視線があった。
その瞬間、米森さんは何かを思いついたように少しニヤリとほくそ笑む。
「そうだ……
なぁ、キミがやったんだろう？」
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朝倉 - 凄い面白いです!そうしろうと夢主ちゃんの距離感大好きです!!更新がんばって下さい応援してます! (2018年10月31日 22時) (
レス) id: ea1d87dedf (このIDを非表示/違反報告)
夢 - え。普通に好きです。ソウシロウの夢小説作ってる方少ないから嬉しい！頑張ってください！ (2018年10月28日 15時) (レス) id: 3b3cdc241a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空白 | 作成日時：2018年10月28日 14時
