第百三十四の怪 ページ44
「嫌われてるって分かってるならあんなことしなければいいのに……」
「アハハ、まあアレも牽制ってやつだよ。」
「あの、源先輩！！」
「ん？どうしたの八尋さん」
Aちゃんが立ち去った後、
茜くんはやれやれといった様子で呆れた顔をする。
源先輩は相変わらず笑っているけど……
私はそんな源先輩を真っ直ぐ見て言った。
「Aちゃんを祓うのはやめてください！！
もちろん先輩が祓い屋の家で、
そうやって祓うのが役目なのは分かってます！
でも……」
「……八尋さん」
「は、ハイっ……！？」
「怖がらせちゃってごめんね。」
「へ、？」
ちょっとまだ纏う雰囲気が怖い源先輩に名前を呼ばれて、
思わず声が裏返ってしまった。
でも……
どんな理由があったとしても、Aちゃん達のことは祓わせたりなんかしない！
そう思って少し身構えていると、
想像していたよりも柔らかい声で語りかけられて
思わずぽかんとしてしまった。
「確かにちょっと警告するために強引だったとは思うし、
一見すれば祓おうとしていたように見えたのかもしれないけど……
僕自身は彼女のことは祓うつもりはないよ。
だからそこは安心してね。」
「は、はぁ……」
「大丈夫、これは本当だよ。」
「……わかりました。」
少し眉を下げて頬をかく源先輩に、
流石に申し訳なさが募って頷くと源先輩はまた「ごめんね。」と謝った。
そして雰囲気もさっきの鋭いものから柔らかくなり、
また微笑んで生徒会室の入口を指さして言った。
「それで……ちょっと話が逸れちゃったけど、
七番の居場所が知りたいんだっけ？」
「あっはい！
なんだかずっと入れ違いになっちゃってて……」
「そう……
ここには来てないけど、さっき屋上の階段を登っていくのを見たよ。」
「！ホントですか、ありがとうございます！！」
ようやく花子くんに会える……
Aちゃんはどこに行っちゃったのか分からないけど、
とりあえずこれ以上入れ違いは勘弁して欲しいし……
まずはその屋上に行ってみよう！
そう思い、源先輩にお礼を言った私は
足早に生徒会室を立ち去った。
＿＿＿
「……いいんですか？」
「何が？」
「とぼけちゃって……
八尋さんが七番様と関わることに対してですよ。」
「……まぁ、
あの子のことは守りようがないから。」
「あー……
やっぱ知ってたんだ、八尋さんの寿命のこと。」
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ひより - 更新待ってます！！！ (3月17日 9時) (
レス) @page46 id: 07c25e379c (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ - このシリーズ大好きです。いつでも更新まってます！ (2023年2月28日 16時) (レス) id: 707eeda184 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - もう更新は無いのですか？いつでも待ってます!! (2022年12月24日 18時) (レス) id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ - 続きがすごく気になります！！更新頑張ってください！！！ (2022年12月3日 8時) (レス) @page46 id: bbb8acb98d (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん - 続き読みたい (2022年7月8日 22時) (レス) @page42 id: 2b16648ba7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空白 | 作成日時：2020年4月18日 5時
