第五十六の怪 ページ9
私達はドーナツの出来のよさに思わず目を輝かせた
｢うまそー……｣
｢こんなに上手くできたの初めてかも……！｣
｢んじゃ早速味見ってことで！
いっただきま……｣
ﾊﾟｺﾝ……
二人でドーナツを食べようとした矢先
源くんの頭に何かの出席表が激突した
源くんは痛そうに頭を抑え後ろを振り返る
｢にっ、兄ちゃん！！！｣
｢源先輩！｣
ムッとした表情の源先輩が後ろに立っていた
源先輩は源くんの首に腕を回す
｢その材料は誰が買ってやったんだっけ？
お兄ちゃん抜きで食べ始める気だったのかな光〜｣
｢ｳｸﾞｯ……｣
笑顔で首を絞める源先輩に思わず引きつった顔になってしまったが
先輩が笑顔で話しかけてきてそんな感情はすぐ様遠くへ飛んで行った
｢やあ八尋さん、君もドーナツ作り？｣
｢は、はい……♡｣
｢源くんにお料理苦手だから手伝って欲しいって頼まれて……｣
｢え？光は料理じょ｣
｢あーっ兄ちゃんほらドーナツ食うか！？｣
｢……ｳｯ、おいしい｣
ｶﾞﾎﾞｯという効果音が着きそうな勢いで源くん、
光くんは源先輩の口にドーナツを突っ込んだ
そしてささっとラッピングの紙にドーナツを詰めて私に渡してくる
｢先輩！これ！！
……これってアイツの好物ッスよね
食わせてやったら喜びますよ｣
｢光、人の口にドーナツを突っ込むのは｣
｢どうした兄ちゃんおかわりか！？｣
｢ｳｯｯ、おいしい｣
またしても源先輩にドーナツを突っ込む光くん
仲いいんだなぁと思いながらその光景を眺めていると
ふと思い出したように光くんが声をあげた
｢あっ……忘れてた
先輩、これもお願いするッス！｣
そう言った光くんが渡してきたのは
｢カップチョコレート？｣
｢実はAさんにも好きなお菓子聞いてきたんす！そしたら……｣
＿＿＿植物園
『好きなお菓子？』
｢そうッス！よかったら教えて欲しいんですけど……｣
『うーん、
実はお菓子自体そんなに食べたことがなくて……
……あ、』
｢？どうかしたんすか？｣
『バレンタイン……って日があったよね？
その日に色んな人から貰ったチョコレートが……
すごく美味しかった記憶がある』
｢な、なるほど……参考になりました！
Aさん、ありがとうございます！｣
『うん、こんな簡単なことでいいなら幾らでも』
(無自覚でモテてるのか……Aさん、恐ろしい……)
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ひょうか - 面白い (2021年8月24日 19時) (
レス) id: 4984f5d9d8 (このIDを非表示/違反報告)
ミク(プロフ) - 空白さんっ！もし良ければ、「彼の桜の花が散るまでに」をみてくださーい！ (2020年6月6日 15時) (レス) id: 1e828f9e08 (このIDを非表示/違反報告)
カルリ - 何回も読んでます！続きが気になって仕方がありません…更新頑張って下さい！応援しています！ (2020年3月26日 12時) (レス) id: d9268bc93b (このIDを非表示/違反報告)
鼓星 - 何度も読ませてもらっています！！更新頑張ってください！！ (2020年3月19日 14時) (レス) id: 9cac1e4f4b (このIDを非表示/違反報告)
ガープ女子(プロフ) - オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2020年3月19日 6時) (レス) id: feca30ed8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空白 | 作成日時：2020年3月19日 4時
