第九十三の怪 ページ46
「でもどうしよう……
夏彦先輩みたいにやみくもに扉を開けるのはやっぱり危ないよね……」
何かもっと具体的に目印になるようなものがあれば……
〜♪
「……この音楽！
聞いたことある、知ってる音……
どこから！？」
そして音の聞こえる方に近づく
確信しながらドアを開けた……
ｷﾞｬｰｽ！
「……ち、違った
絶対知ってる音楽だと思ったのに……」
すると私の周りにいたもっけちゃん達がドアの後ろに回り込む
気になってちらりと後ろを覗いて見ると……
「これって……旧校舎の教室の扉！
もしかして！この扉ならきっと……」
ｷﾞｨ……
＿＿＿……5時30分になりました
＿＿＿外で遊んでいる子ども達は
＿＿＿気をつけておうちに帰りましょう
＿＿＿くり返します……
「や……やったああ！
夕焼け放送！やっぱりね！
絶対聞いたことあると思って……」
ｶﾞﾀｯ……
安心感でその場で思わず喜んでいたら
奥の方で微かに物音が聞こえた
そして
「だ……
だれ……？」
「はっ……花子くん！？」
そこに居たのは16時の書庫で見た昔の姿の花子くん
怯えたようにこっちを見る花子くんの腕には血が滲んでいた
近くに駆け寄って傷のある腕をそっと掴む
「それ怪我！？痛そう……どうしたの？」
「……ぇ、と」
ﾀﾝﾀﾝﾀﾝ……
すると廊下の奥の方から微かにこっちに向かって走ってくる音が聞こえてきた
「？」
ｷﾞｨ……！
急いだように少し乱暴に開け放たれた扉
入ってきた人を見て私は更に驚愕した
『っ普くん、救急箱持ってきたよ……
……っえ？』
「Aちゃんっ……！？」
Aちゃんが来たことには驚いた
でもそれよりも……
いつもの姿より髪が短いし目にも光がない
それに花子くんと同じような包帯、アザ、切り傷
女の子の身体とは思えないほど全身にある凄く痛々しい傷の数々
思わず手を口にあててしまう
『その……、
えっと、どうして…わたしの名前……』
「っA……」
『普くんの知り合い……？
何かお話してたの？』
「……そ、そんなこと！」
『あ、っと……ごめんなさい！
えと……わたし、先に植物園行ってるね
で、では……！失礼しましたっ……』
花子くんの近くに救急箱を置いて慌てた様に教室を出ていくAちゃん
「A！！
お、俺……
さよなら！」
「え！？」
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ひょうか - 面白い (2021年8月24日 19時) (
レス) id: 4984f5d9d8 (このIDを非表示/違反報告)
ミク(プロフ) - 空白さんっ！もし良ければ、「彼の桜の花が散るまでに」をみてくださーい！ (2020年6月6日 15時) (レス) id: 1e828f9e08 (このIDを非表示/違反報告)
カルリ - 何回も読んでます！続きが気になって仕方がありません…更新頑張って下さい！応援しています！ (2020年3月26日 12時) (レス) id: d9268bc93b (このIDを非表示/違反報告)
鼓星 - 何度も読ませてもらっています！！更新頑張ってください！！ (2020年3月19日 14時) (レス) id: 9cac1e4f4b (このIDを非表示/違反報告)
ガープ女子(プロフ) - オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2020年3月19日 6時) (レス) id: feca30ed8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空白 | 作成日時：2020年3月19日 4時
