第九十二の怪 ページ45
「切れちゃった……」
「終わった？」
「はい……見覚えのある扉を開けろって」
「七不思議様の言うことなら間違いなさそうだけど
見覚えのある扉ね〜……
これとか？」
夏彦先輩は少し大きめの扉をノックする
「あ！危ない所に通じてるのもあるから慎重にって」
「平気平気〜
夏彦先輩に任せとけって〜
入ってますか〜？なんちゃって」
「＿＿＿入ってます」
「ヒッ……！」
ドアから覗いた大きな人形の頭
「……」
ﾊﾟﾀﾝ……
夏彦先輩はその人形と数秒間見つめあったあと
思いきり扉を閉じた
「……今のは、なかったことにしようか」
「……はい」
「って訳でワンモア！」
「！？わあああ待ってええ！！！」
ﾄﾞｵｵ……
２回目に開け放った扉からは大量のもっけちゃんが……！
近くにいた私まで巻き込まれた……
「三度目の正直！」
ﾎﾞｺｵｫｫ……
溶岩に沈んでいく人型のナニカ
「ここなら行ける！」
ｺﾞｵｯ……！
炎が飛び出して焼け焦げになってる……
「……わかった
慎重に行こう」
ドアを閉めてキメ顔で言う夏彦先輩
今さら……？？
「そ、そうしてください……ぜひ」
「いや〜ごめんごめん
可愛い女の子と一緒だからいいところ見せなきゃって思ってさ〜！」
「はあ……」
「これかな？」
今度はカメレオンみたいな生物に襲われてる
反省してない……
夏彦先輩がこんな感じなおかげで気は紛れるけど……
「……あのう」
「ん〜？」
「不安じゃないんですか？
七峰先輩に裏切られて
こんな所で私と二人ぼっちで……」
「ん〜……
ぜーんぜん？
てゆーか別に裏切られてないしね〜
これは言わばお嬢なりの愛情表現というか……」
「は、はあ……」
ｶﾞﾁｬ……
「つまりまあ……
やっぱ愛の試練……かな」
ﾄﾞｯ……
「ｱｯ」
懲りずにまた開けた扉には最初の大きな人形
その人形は口を大きく開けて夏彦先輩を引きずり込んでいく
「ああああああ……」
「あわわわ……！」
「ね、ねねちゃん……
Good Luck……」
ﾊﾞﾝｯ……
「……」
「しんだ」
「しんだのか」
夏彦先輩は人形に引きずり込まれて、扉は閉じてしまった
最後に決めゼリフを残して……
進もう……
犠牲になった夏彦先輩のためにもっ！
ていうかなんとなくだけど夏彦先輩は大丈夫な気がする……
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ひょうか - 面白い (2021年8月24日 19時) (
レス) id: 4984f5d9d8 (このIDを非表示/違反報告)
ミク(プロフ) - 空白さんっ！もし良ければ、「彼の桜の花が散るまでに」をみてくださーい！ (2020年6月6日 15時) (レス) id: 1e828f9e08 (このIDを非表示/違反報告)
カルリ - 何回も読んでます！続きが気になって仕方がありません…更新頑張って下さい！応援しています！ (2020年3月26日 12時) (レス) id: d9268bc93b (このIDを非表示/違反報告)
鼓星 - 何度も読ませてもらっています！！更新頑張ってください！！ (2020年3月19日 14時) (レス) id: 9cac1e4f4b (このIDを非表示/違反報告)
ガープ女子(プロフ) - オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2020年3月19日 6時) (レス) id: feca30ed8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空白 | 作成日時：2020年3月19日 4時
