第八十一の怪 ページ34
｢ねえ？
ミツバ｣
｢ひ……｣
ミツバの髪を無理やり掴む
その行動にふつふつと怒りが湧き上がり
ソイツの肩を掴んだ
｢待ちやがれ｣
『光くん！』
｢テメェ何者だ、ミツバに……
オレの友達に手ぇ出すんじゃねー！！！｣
『……！』
｢………へぇ｣
Aさんの制止の声も聞かずそう叫んだ
それに対してソイツは興味が無さそうに一言呟く
途端にオレの周りを白杖代に似た人魂が取り巻き
とてつもない暴風が吹き荒れる
｢！！｣
今度こそダメだ……
そう思った時
『ｯ白杖代！！』
ﾋｭｯ……！
｢！？｣
｢……ふーん｣
Aさんの呼び掛けに応じるように
ふわりと現れた白杖代は、そのままオレの周りを取り巻く黒い杖代に
勢いよく向かってきてそのままぶつかる
すると嵐の様な突風は収まりオレは床に尻餅をついた
『白杖代、普を呼んできて』
ﾋｭﾙﾙ……
｢っ……く、｣
『ごめん……！わたしが、もう少し早く動いていれば』
素早くアイツに聞こえないよう小さく白杖代に言ったAさん
膝をつき、泣きそうになりながらオレの肩に手を置いた
｢っちが｣
｢え？Aのせいじゃないでショ？
コイツが弱かっただけなんだから｣
｢！！｣
『違う！！！』
｢違わないよ
ホラ、今だって｣
『っ！？』
オレの言葉を遮りそう言い、
いつの間にか後ろに立っていたソイツはAさんの腕を強く掴んでオレから引き離す
そして
｢Aに加勢されると厄介なんだよネー
だから、ちょっと大人しくしててね｣
『ぁ、……』
Aさんの額にﾄﾝｯと指を置く
するとAさんは糸が切れたように力なくその場に倒れてしまった
｢Aさん……！？
起きてください、Aさんｯ！！！｣
｢ダイジョーブだよ〜
ちょっと気絶してるだけ｣
そう言って地面に倒れかけたAさんを片手で抱えて抱きとめた
｢Aさんとミツバに何しやがった……答えろ！！！｣
｢俺は怪異さ
何か一つを代償に呼び出した者の願いを叶える｣
意識の無い二人を両腕に抱えて言うソイツ
帰ってきた答えは問いかけに沿っていない
それでも構わず話を続ける
｢あまねが叶えるのは生きた此岸の者の願いごと
そして俺が叶えるのは死んだ彼岸の者の願いごと
彼は願って、俺は応じた
だから俺は願いを叶える
俺のやり方でね｣
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ひょうか - 面白い (2021年8月24日 19時) (
レス) id: 4984f5d9d8 (このIDを非表示/違反報告)
ミク(プロフ) - 空白さんっ！もし良ければ、「彼の桜の花が散るまでに」をみてくださーい！ (2020年6月6日 15時) (レス) id: 1e828f9e08 (このIDを非表示/違反報告)
カルリ - 何回も読んでます！続きが気になって仕方がありません…更新頑張って下さい！応援しています！ (2020年3月26日 12時) (レス) id: d9268bc93b (このIDを非表示/違反報告)
鼓星 - 何度も読ませてもらっています！！更新頑張ってください！！ (2020年3月19日 14時) (レス) id: 9cac1e4f4b (このIDを非表示/違反報告)
ガープ女子(プロフ) - オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2020年3月19日 6時) (レス) id: feca30ed8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空白 | 作成日時：2020年3月19日 4時
