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第七十二の怪 ページ25

そう語る花子くんは懐かしそうに目を細めた
それと同時に悲しそうな雰囲気だった



「そんでね、ある日ふと気になって聞いたんだよ



"なんでそんなみんなのために尽くすの"って



そしたらね、笑顔で









"そうしないと生きる価値がないから"って」



「え……?」



どういうこと……?



「俺も最初聞いた時は驚いた



でもAは間違いなく、人を手伝ったり助けることに
自分の生きる価値を見出してたんだ」



「じゃあ、さっきのも……」



「……うん、



Aはまだ過去に縛られてる



昔、Aが受けた仕打ちは相当なモノだったし



そう簡単にはそのねじ曲がった考えも直らないだろうね」



……ごめんなさい、Aちゃん



今更謝っても、遅い



「……そ…んな、じゃあ、私……



Aちゃんの傷を抉ったようなものじゃない……」



「ヤシロが気にすることじゃないよ



あれは……Aの問題だから



……って言っても元々悪いのはAじゃないんだ



だから、許してあげて



Aも、いつまでもこれじゃダメだってことは分かってるハズなんだ」



「……うん、」



「今度また会ったときにでもゆっくり話しなよ」



「……」



「……俺達のこと、ホントに知りたいんなら









いつか全部、教えてあげるから」







___植物園







『……ごめん、ごめんなさい



次会った時に、……ちゃんと、話すから



だから









……どうか、嫌いにならないで』



「……A」



『……いつから居たの』



「さっきからいたよ……、



……ダイジョーブだよ、第一Aは悪くないでしょ」



『……』



「……十分過ぎるほどがんばったよ、Aは



だからもういいんだ」



『………うん』









___放送室







「……良かったんですかねぇ、あのチビの好きにさせて」



「いいのよ、どうせ言ったって聞きやしないんだから」



「でもオレ達が噂変えてるって知ったら……
あの四人、なんか仕掛けてくるかもしれませんよ?」



「その時は……貴方が守ってくれるでしょ?夏彦」



「!勿論ですとも……お嬢さま"っ!!?」



「触らないで」

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ひょうか - 面白い (2021年8月24日 19時) (レス) id: 4984f5d9d8 (このIDを非表示/違反報告)
ミク(プロフ) - 空白さんっ!もし良ければ、「彼の桜の花が散るまでに」をみてくださーい! (2020年6月6日 15時) (レス) id: 1e828f9e08 (このIDを非表示/違反報告)
カルリ - 何回も読んでます!続きが気になって仕方がありません…更新頑張って下さい!応援しています! (2020年3月26日 12時) (レス) id: d9268bc93b (このIDを非表示/違反報告)
鼓星 - 何度も読ませてもらっています!!更新頑張ってください!! (2020年3月19日 14時) (レス) id: 9cac1e4f4b (このIDを非表示/違反報告)
ガープ女子(プロフ) - オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2020年3月19日 6時) (レス) id: feca30ed8b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空白 | 作成日時:2020年3月19日 4時

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