第六十の怪 ＿＿人魚姫 ページ13
｢あはっビックリした？
俺にも優秀な助手がいてね
ココまで来るの手伝ってもらったんだ
でも、二人揃ってその子のことは守るんだ？
あまね……
……俺のことは殺したくせに｣
花子くんは冷や汗をかきながら放心状態
Aちゃんは花子くんの前に立って如雨露を構えるけど、その手は微かに震えている
そんな二人にすっと手が伸びた
｢ねェあまね、A……
俺に会えて……
うれし？｣
｢あ……｣
『っ……！』
花子くん、一体どうしちゃったの……！？
そう言ってずいっと近づいてくる男の子
Aちゃんは何かに怯えるように
近づいてくる手から逃れようと花子くんの手を引いて素早く後ろに下がった
『……そんな、なんで 、
どうしてあなたがここに……』
｢A〜！！
……うん、うん、やっぱり変わってない！｣
『……』
ゆっくりその存在を確かめるように
Aちゃんの顔をまじまじと見つめる男の子
対するAちゃんは恐怖と焦りが混ざりあった様な顔をして
じりじりと距離を詰める男の子から逃げるように後ずさる
その場にあったお茶の入った水筒をさっと手に取った
そして……
｢Aちゃん！！花子くん！！｣
ﾊﾞｼｬｯ……
ｷｯと睨みつけ、私は思いっきりお茶をかけた
するとたちまちその人の体はドロドロと溶け始める
｢へェ……
君、けっこーやるじゃん｣
不気味に笑うその人
すると……
ﾌﾜｯ……
『っ！？』
｢A！！！｣
その人は隙をついて無抵抗なAちゃんに手を伸ばし……
服を引っ張って引き寄せ、腕の中に閉じ込めた
｢Aのことは俺が……もらってくネ？｣
『っあ……』
｢やめろｯ、A！！！｣
｢Aちゃんっ！！！｣
｢またね｣
抵抗する間もなくAちゃんをお姫様抱っこで抱えたその人は
厚い雲のようになって消えてしまった……
｢今の……、Aちゃんがっ……！！
それに……
……花子くんが、殺した人って…｣
｢………ｯ！！｣
ﾄﾞｺﾞ……
｢花子くん！？｣
花子くんは地面に激しく拳を打ち付けた
その顔は……泣きそうで、どこか悲しそうで
｢ど、どうしたの……？｣
｢……！
あ、あぁごめん……｣
問いかけると、抑揚の無い返事でそう言った花子くん
｢……ごめん、俺…Aのこと、助けに行かなきゃ……｣
｢あっ……、｣
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ひょうか - 面白い (2021年8月24日 19時) (
レス) id: 4984f5d9d8 (このIDを非表示/違反報告)
ミク(プロフ) - 空白さんっ！もし良ければ、「彼の桜の花が散るまでに」をみてくださーい！ (2020年6月6日 15時) (レス) id: 1e828f9e08 (このIDを非表示/違反報告)
カルリ - 何回も読んでます！続きが気になって仕方がありません…更新頑張って下さい！応援しています！ (2020年3月26日 12時) (レス) id: d9268bc93b (このIDを非表示/違反報告)
鼓星 - 何度も読ませてもらっています！！更新頑張ってください！！ (2020年3月19日 14時) (レス) id: 9cac1e4f4b (このIDを非表示/違反報告)
ガープ女子(プロフ) - オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2020年3月19日 6時) (レス) id: feca30ed8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空白 | 作成日時：2020年3月19日 4時
