灰谷兄弟の恋愛事情

27話 ページ27

にしてもこの家広すぎないか…



とりあえず私は1番手前の扉に手をかける



扉の先には、客室だった。
ダブルベッドがふたつ置いてあり、きちんと整理整頓がされていて、まるでホテルのような綺麗さだった。



2つ目の部屋の扉に手をかける。



おっ。



そこには部屋らしき部屋が広がっていた。



もしかしたら、ここが竜胆の部屋なのかも。



だが、肝心の竜胆本人は見当たらない。



しっかり者の竜胆の部屋とは思えなくもない。



目の前の光景は、かなり生活感のある部屋だったのでもしや、ここは蘭の部屋なのかもしれない。



本人もいないところだし、少し覗いてみようかな。



人の部屋を探索するのはワクワクする。



1歩踏み入れた入れた瞬間、蘭の匂いが一気に感じ
た。



蘭の甘い匂い。最近は2人とずっと一緒にいたせいもあるか、いつしか2人の匂いが私を安心させてくれる気がする。



飲みかけのペットボトル、私でも知っている高級ブランドの袋などが散らばっていた。お世辞にも綺麗とは言えないが、不快感を覚えるほどの汚さでは無い。



きっと竜胆がたまに片付けているのだろう。



いわゆる、男子高校生の部屋と言った感じだ。



そんなことより、本題に戻らなくては行けない。




欄の部屋を出て、この広すぎる家の中から竜胆の部屋を探し出さなければいけないのだ。

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