ちゃーみんぐ・わん【はじめしゃちょーの畑】 (ページ3)

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夕飯も済ませ、あとは帰るだけ。

今日はそこそこ歩いたしお腹もいっぱいになったしで気を抜いたらすぐに眠くなってしまう。

一応カメラまわしとこうとモニターを開くと、

「はい、はい、すごい可愛い子が2人こっちをガン見してて恥ずかしいです」

そう言ってはじめさんが手を挙げる。

可愛い子？どこにいるよ。

「うそ、どこどこ」

キョロキョロと辺りを見回す。

「あれあれ」

そう言ってはじめさんがカメラを持ち、明らかにこっちをガン見している女の子達に向けた。

「…あれ待って」

遠いのでよくは分からないが、何となく見覚えのある顔。

目を細めて見ていると、女の子達が俺らに向かって手を振った。

「まってあれ多分俺の知り合いだ」

「うそでしょ！？」

「え、たなっち行ってきて」

「ナンパしてきてぇ～」

はじめさんがカメラを俺に向ける。

「え、じゃちょっと行ってきます。」

そう言って小走りで女の子達に駆け寄る。

「わ！え！やっぱり！？」

「え、やっぱりってアンタらガン見しすぎ(笑)」

「ごめ～ん！話しかけていいかわかんなくて！」

ふふっと笑う女の子達。思った通り知り合いで、昔東京でよく遊んでいた女友達だった。

「なにしてんの？飲み会？」

「いや、普通に遊んでご飯食べてたらこの時間で」

「こんな夜遅くに女の子2人で外出歩いちゃって気をつけなさいよ」

「優しい～。あ、てかたなっちっていま静岡だっけ？」

「そうだけど。」

「AA覚えてる？前一緒に遊んでて、たぶん会ったことあるよね？」

ああ、いや、知っているどころか、ちょっと前まで普通に連絡を取り合っていたし、そういえば1、2回ふたりでご飯に行ったような。

「仕事辞めちゃってさ、実家に帰ったらしいんだけど、実家静岡なんだって～！もしかしたら会えるかもよ！」

そう言ってきゃっきゃと笑う。

「マジ？じゃあ会うかも。家近いんかな」

「会ったら教えて～！あ、また連絡してね！」

「分かった。気をつけなね」

はーい！と手を振る。

2人の背中が見えなくなるまで見送ったあと、はじめさん達の所へ戻った。