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#期待3 ページ4

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「早川さんが吸っているのは軽い方のやつなのか」
「重いのは身体にきやすいと聞いてずっとこれ。このぐらいの方が吸いやすいし」


今日は煙草の銘柄について話す。共通の話題などこれしかない。それにお互いのことを軽く話すだけ。

それなのに煙草の本数がいつもより減りが早くなっていくのは何故か。それは愚問であるだろう。


今日の空はどんよりとしていて雨が降りそうだなんて思いながら洗濯物をせっせと夕方のうちに片付けておいてよかった。


煙草を吸う日は洗濯物をしまって畳んで置くからそう変わらないのか。
そう変わらないな。残念だったな。


「旦那さんがやっぱり嫌がるのか?」
「あぁ。この香りが嫌らしくてね。それと『身体に害のあるものを何でわざわざ吸うのか』って」
「同じ喫煙者としても何も言い返せないな」


正論であるだろう。何故吸うのかと言われたらあまり理由らしき理由が思い浮かばない。


「……親が吸ってて、良さそうだったからって言ったら煉獄さんは笑う?」


2文字で表すならば「興味」。父親が吸っていた、匂いに慣れていた。ずっと味わってみたかった。

そんな理由でコレに手を出した。
そしたらもうやめられなくなってしまった。

嗤ってそう軽く言葉を投げれば帰ってきたのはまたしても重さのない言葉。


「俺も似たようなものだ。
最初は興味で吸って、そのあとはちょっとした暇つぶしで吸って今となっては生活のルーティンになってしまったからやめられない」


煙のように軽いふりをした私たちの会話は最初、水を含んだスポンジのように重い。だが投げ合っていく中でどんどん水分は落ちていく。

今回もすぐこの重さと3本分の煙草の煙は夜の中に消えていった。



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柚葉(プロフ) - 初めまして。大人の世界観が好きです。更新楽しみにしています!! (2021年10月18日 18時) (レス) @page8 id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れもんのティー | 作者ホームページ:ありません  
作成日時:2021年10月11日 18時

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