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Tatsuya side
「深澤と2人でご飯なんていつぶりだろ」
目の前のAはそう言うと、「なんかちょっと緊張する」なんてへらり、と笑う。
「入社してすぐくらいはよく飯行ってたよなぁ」
「ね、口を開けば『辞めたい』『あのハゲいつか殺す』とか言ってね」
「ふはっ、たしかに言ってたわ、それ」
入社当初のことを振り返れば、あのときと何ら俺らの関係は変わっていないことに気づく。
変わったことと言えば、俺はその当時付き合っていた彼女とは別れ、反対に彼氏のいなかったAに恋人が出来たことくらいか。
「お前、彼氏と上手くいってんの？」
「んー？知りたい？」
やけに目をキラキラと輝かせながらこちらに嬉しそうな笑みを浮かべるAの表情に小さく胸が跳ねる。
「いや、知りたくない」
「なんでよ、深澤が話振ったくせに」
「なんかその面見たら聞かなくてもわかったからいいわ」
目の前のグラスに注がれたビールを口に含めば、喉の奥のほうで苦い泡がパチパチと弾けて消えていく。
「好きなの、ほんとに、好きなの」
「わぁかったから、もう飲むの止めろ」
「やだぁまだ飲む」
真っ赤な顔をして、もういかにも酔っ払っていますって誰が見てもわかるくらいに酔っ払っているくせに、Aは懲りずに酒に手を伸ばす。
「いつもね、家で待ってくれててね、私が帰ったら『おかえりー！』って大型犬みたいに抱き着いてくるの」
酒のせいで呂律の回らなくなった舌っ足らずな言葉で彼氏への愛を聞かされるこちらの身にもなれ。
幸せそうな顔で、でろでろに惚気やがって、と俺の適当な相槌を気にする様子もなくひたすらに話し続けるAを横目に見る。
「ほんっとにかわいいの、ずっと一緒にいたい」
「…でも、たまにすごく不安になる。このままでいいのかな、って。私、甘やかしすぎてるんじゃないかな、って」
さっきまでの甘々な声はどこへやら、一遍変わって暗く沈んだトーンへと変わっていく。
「男は甘やかされたほうが伸び伸びやれるもんだよ」
「働かなくてもいい、って言うのは、康二のためになってる…？」
そう言って不安そうな視線をAはこちらに向けた。
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さーや(プロフ) - あいさん» 忠犬康二くんかわいくて妄想が捗る！笑 番外編、ページの都合でこれで終わりなのですがまたどこかで康二くんのお話書きたいなぁーと思っております。 (2020年4月5日 10時) (
レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - なっちゃんさん» 好きと言ってもらえてよかった！！なかなかいい言葉が思い浮かばなかったのでそう言ってもらえると嬉しいです〜 (2020年4月5日 10時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - みきさん» 結婚して子ども生まれるのもいいですね〜今回はページの都合で書けないので、また機会があれば書いてみます…！ (2020年4月5日 10時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 康二くんめちゃくちゃ忠犬すぎて番外編だいすきです〜！！更新お疲れ様です！ありがとうございます^ ^ (2020年4月4日 20時) (レス) id: 07953fa80c (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん(プロフ) - このお話すっごい好きでした。一つ一つの台詞がツボです！！ (2020年4月4日 18時) (レス) id: 974b0d2d7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さーや
| 作成日時：2020年3月30日 14時
