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Aside
仕事の合間、気分転換にと自販機でコーヒーを買って飲んでいると、後ろから沙希がやって来て声を掛けられた。
「ねぇ、Aに聞きたいことあるんだけど」
「なに？」
「あんたこの前の合コンのあと、渡辺って人となんかあった？」
まさか沙希の口から渡辺くんの名前が出てくると思わなくて、口に含んだコーヒーを思わず吹き出しそうになる。
それを必死に堪えていたら今度は気管の変なところへ入ってしまい、思いっきりむせ込む。
「…っべつになにもない」
「うそ、めっちゃ動揺してるじゃん」
沙希が私に向ける視線が鋭く刺さっていたい。
「森本がAの連絡先教えろってずーっと言ってんの。渡辺って人が連絡取りたいって」
「私は取りたくないから、って言っておいてよ」
「事情も何も分かんないのに無下にはできないでしょ」
わざとらしく、はぁあ、と大きなため息をひとつ沙希はつくと、「で、本当のところどうなの？」とこちらを見る。
向けられた沙希の鋭い視線に耐えかねて、私はゆっくりと口を開く。
「…渡辺くんと、その…、寝た、」
「はぁあ？あんたバカなの？何してんの？」
私の言葉に沙希は食って掛かるように大きな声をあげ、軽蔑の色を含んだ表情をこちらへ向ける。
「康二くんがいるのに、何やってんの」
「自分でも本当バカなことしたって思ってるよ…」
一時の気の迷いだとしてもこんな風に渡辺くんと関係を軽々しく持ってしまった自分に嫌悪感を抱く。
もう昔とは違って、何を大切にしたらいいのか、自分の立場がどんなところにあるのか、痛いほどに分かっている。
だからこそ、もう渡辺くんとの関係を断ち切って、流して、何もなかったことにしたいと思っている。
「…だからもうバカなことしないために、渡辺くんの連絡先消したよ、」
ほら、と沙希の目の前にスマホの画面を見せる。
沙希はスマホの画面を見た後で、またひとつ大きなため息を吐き出す。
「ほんっと、バカ」
「わかってる、」
放たれた言葉が冷たく刺さっていく。
でもそれがバカな過ちを犯してしまった私への罰なのだ、と思った。
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さーや(プロフ) - あいさん» 忠犬康二くんかわいくて妄想が捗る！笑 番外編、ページの都合でこれで終わりなのですがまたどこかで康二くんのお話書きたいなぁーと思っております。 (2020年4月5日 10時) (
レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - なっちゃんさん» 好きと言ってもらえてよかった！！なかなかいい言葉が思い浮かばなかったのでそう言ってもらえると嬉しいです〜 (2020年4月5日 10時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - みきさん» 結婚して子ども生まれるのもいいですね〜今回はページの都合で書けないので、また機会があれば書いてみます…！ (2020年4月5日 10時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 康二くんめちゃくちゃ忠犬すぎて番外編だいすきです〜！！更新お疲れ様です！ありがとうございます^ ^ (2020年4月4日 20時) (レス) id: 07953fa80c (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん(プロフ) - このお話すっごい好きでした。一つ一つの台詞がツボです！！ (2020年4月4日 18時) (レス) id: 974b0d2d7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さーや
| 作成日時：2020年3月30日 14時
