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Aさんの家につき、インターホンを鳴らすと「鍵開いてる」と小さい声が聞こえた。
Aさんの言った通り玄関の鍵は開いていたが、そこにAさんの姿はなかった。
「Aさん・・・？」
リビングのほうへ足を進めると、薄暗がりの中、ソファに膝を抱えて座るAさんの姿があった。
電気をつけ、彼女の顔を見ると、悲しみの色が色濃く残っていた。
「何かあったの、？」
荷物を下ろし、Aさんの横に座る。
俺の顔をみた瞬間、Aさんは涙を流した。
「めめく、ん・・・」
訳も分からぬままAさんのことをぎゅっと抱きしめると、Aさんは俺の胸の中で子どものように大きな泣き声をあげる。
小さく震える身体を壊れないようにそっと抱きしめる。
Aさんの嗚咽交じりの泣き声だけが広い部屋一面に広がっていく。
しばらくして、少し落ち着いたAさんからそっと身体を離す。
「何があったの？」
俯いたままのAさんの頭をゆっくりと撫でると、Aさんは俺の肩に額を預ける。
「翔太に、別れよう、って言った」
またAさんの声が震える。
肩がじんわりと涙で濡れていく。どんどんと広がる涙のあとが、Aさんの悲しみを余計に強く物語る。
「え」
それだけ言うのが精一杯だった。
Aさんは翔太くんと別れようとしている？
なんで？
それってもしかして俺のせい？俺との関係が翔太くんにバレた？
状況を理解できない頭の中で必死に考えを巡らせる。
でも一向にそれは答えに辿り着くことは出来ずにいる。
「なんで、急にそういう話になったの？」
「もう、翔太に嘘つくの限界だった、」
Aさんはそう言うと唇を噛む。
「めめくんとの関係、翔太に黙ってこのまま続けるの、私にはできない、」
途切れ途切れに言葉を紡ぐAさんの声に胸がズキリ、と頭。
だって俺たちは”都合のいい関係”だ。
辛くなったらやめればいい。
俺は必死にそう自分に思い込ませながら、Aさんに抱くこの感情を見て見ぬフリをしていた。
Aさんは俺との関係をどうするつもりなのだろう。
翔太くんとの関係同様、終わりにさせるつもりなのだろうか。
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さーや(プロフ) - ももさん» あぁもうそんな風に言っていただけて本当なんと言っていいやら。。しょぴ編は個人的に結婚式の下りをどうしても書きたかったんです・・・！ほんともっともっと頑張ります！ (2020年2月25日 11時) (
レス) id: 4528227f28 (このIDを非表示/違反報告)
もも - ほんとに読んでてすっごく切なくなりました。しょっぴーと結婚するやつはもうほんとになんて言ったらいいのやら、、。だけどすごい面白かったです！(良すぎて語彙力が皆無な状態です｡)さーやさん小説家になったらいいんじゃないかレベルで面白かったです (2020年2月24日 22時) (レス) id: c4e060bbed (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - エルちゃんさん» 読んでいただきありがとうございました！切ないお話って書いてて楽しいのですが、なかなか落としどころが難しいですね。。また色々書いていきますので、ご縁がありましたら読んでいただけると嬉しいです〜 (2020年2月22日 11時) (レス) id: 4528227f28 (このIDを非表示/違反報告)
エルちゃん(プロフ) - めめ編をありがとうございました。すごく切なかったですが素敵なお話ですね。また他のお話も楽しみにしていますね。 (2020年2月21日 21時) (レス) id: dae634d731 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - みみさん» どっちをとっても切なくなりますよね。。自分で書いててなんでこんな話にしちゃったんだ…と若干後悔しました。笑 また色々書いていくつもりなので、ご縁があれば読んでいただけると嬉しいです！ (2020年2月19日 21時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さーや
| 作成日時：2020年2月15日 14時
