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「ねぇ何かあったの？」
隣のデスクの同僚が、仕事の合間にそう声をかけてきた。
めめくんのことを考えないように、あの日以来、普段以上に仕事を詰め込んでいた。
誰か手を貸して、と言われたらすぐに手をあげ、どんどんと仕事の数を積み上げていく。
少しでも時間が空いてしまえば、めめくんのことが頭に浮かぶことは自分でもよくわかっていた。考えないようにするためにはこれしか手段がなかった。
自分でもオーバーワークになっているのは、薄々感じていた。
それでも踏ん張って立っていなければ、今にでも崩れてしまいそうな感覚がひっそりと影をつける。
「別に何も。ただ、なんか仕事がんばろーって思って」
笑みを作ってはみたものの、上手く笑えている自信はなかった。
無理しないでよ、と同僚は心配そうに笑う。私はそれに無理なんかしてないよ、と無理矢理作った笑顔で返した。
あっという間の忙しさにすぐに週末がやってくる。
本当ならゆっくりと過ごしたいところだけれど、そういうわけにはいかない。
まだやることはたくさんあるのだ。
クローゼットを開け、服を整理していく。
翔太の家に持っていくものは必要最低限でいい。溢れかえるクローゼットの服を、ひとつずつ、いる、いらない、と分けていく。
ひとつの服を手に取った瞬間、めめくんの顔が浮かんだ。
「俺、その服好き」
手に取った服は、いつだったかめめくんがそう言って笑ったものだった。
そう？と照れて何も言えなくなっていると、めめくんは「覚えておいて」と耳元で優しく囁いた。
忘れられるはずなんて、ないじゃない。
めめくんのことを思い出すたび、胸がぎゅっと苦しくなる。
この服は、捨てよう。
私はゴミ袋にその服を入れ、口を縛った。
めめくんとの思い出はすべてなくさなければいけない。
じゃなければこんな風にまた、ふとした瞬間にめめくんのことを思い出して恋焦がれてしまうから。
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さーや(プロフ) - いちごみるくさん» あぁもうすごくわかる―！フラフラしててもちゃんと戻ってくるしょぴの安心感・・・ (2020年2月12日 12時) (
レス) id: 631bd59892 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - ひよさん» めめ報われて欲しいですよねぇ・・・なんか書いててめめが可愛くて仕方なくて。しょぴ落ち・めめ落ち両方作りたいと思っています・・・！ (2020年2月12日 12時) (レス) id: 631bd59892 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - ;_;)/さん» コメありがとうございます！しょぴ幸せになって欲しい方多いですね〜書いてる私もしょぴ幸せになれ、と思ったりなんだり。笑 どちらの結末も書こうと思っているので、長くなりますがお付き合いいただければ嬉しいです〜 (2020年2月12日 12時) (レス) id: 631bd59892 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - 覇瑠さん» コメありがとうございます！ブロックするところ、上手く伝わったかな〜と不安だったのでそう言っていただけて嬉しいです。個人的に2人とも幸せにしたいので、しょぴ落ち・めめ落ち両方作りたいと考えてます・・・！ (2020年2月12日 12時) (レス) id: 631bd59892 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - てゃんさん» コメありがとうございます！ほんと2人とも幸せになって欲しいですよね…書きながら、心苦しくなります。笑 ちょくちょく更新していくのでまた見てください！ (2020年2月12日 12時) (レス) id: 631bd59892 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さーや
| 作成日時：2020年2月8日 11時
