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Kouji side
いつもよりやけに早く目が覚めた。
カーテンを開けると、綺麗に晴れた青空が広がっていた。
今日は昼過ぎからリハ予定。
せや、少し早めに出て散歩でもしながら写真を撮ろう、そう決めたのは本当になんとなくだった。
東京にきて早1年。
SnowManに加入することを決めたと同時に住み慣れた関西を離れ一人上京してきた。
上京してきてからも有難いことに忙しくさせてもらっていることもあり、なかなかその環境になれることはできずにいた。
そして、今俺は盛大に慌てることになっている。
電車に乗ってリハスタへ向かう。
少し早めに家を出発したからと、調子に乗って目的の駅の一つ手前で降りた。
はじめはのんびり散歩をしながらリハスタに向かう足取りは順調そのものだった。
歩みを進めるうちに写真を撮りたくなるような気になるものに多く出会いすぎて、気づいたらなんや知らんところに迷い込んでいた。
「あぁ、もうこれやから嫌いやねん、東京・・・」
頭を掻き毟りながら、スマホの地図アプリを起動させる。
変なところに来てしまったような気がしていたが地図上はそこまで目的地から反れてはおらず、ほっと胸をなでおろす。
今度は慎重に時々地図アプリを見ながら、散策の続きを開始する。
「次の角を左、と」
曲がり角を曲がったところで、ひとつの人影が目に留まる。
その人影は、モデルなのではないかと思うほど長身でスラリと伸びた手足が印象的だった。
あ、と気づいたのはその横顔をみたときだった。
めめやんか。
マスクとキャップで変装はしているものの、その横顔には見覚えがあった。
「めめーっ・・・」
声をかけようと、2歩、3歩と歩みを進めるとその隣にもうひとつ人影があるのを見つける。
めめの横に立つのは、これもまた細身のすらりとした女の子やった。
なんやえぇ雰囲気の二人に俺は目を離せずにいた。
そして何を思ったのか、首からかけたカメラで2人の姿を納める。
撮った写真をすぐに確認すれば、腹が立つくらい絵になる二人が笑い合っている姿が切り取られていた。
なんやねん、腹立つわ。めめのやつ。
そんな風に思っていると、いつの間にか二人は別々の方向へ歩みを進め始めていた。
あとでめめのこと問い詰めてやろう、そう思いながら俺はこっそりとめめの背中を追いかけた。
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さーや(プロフ) - いちごみるくさん» あぁもうすごくわかる―!フラフラしててもちゃんと戻ってくるしょぴの安心感・・・ (2020年2月12日 12時) (レス) id: 631bd59892 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - ひよさん» めめ報われて欲しいですよねぇ・・・なんか書いててめめが可愛くて仕方なくて。しょぴ落ち・めめ落ち両方作りたいと思っています・・・! (2020年2月12日 12時) (レス) id: 631bd59892 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - ;_;)/さん» コメありがとうございます!しょぴ幸せになって欲しい方多いですね〜書いてる私もしょぴ幸せになれ、と思ったりなんだり。笑 どちらの結末も書こうと思っているので、長くなりますがお付き合いいただければ嬉しいです〜 (2020年2月12日 12時) (レス) id: 631bd59892 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - 覇瑠さん» コメありがとうございます!ブロックするところ、上手く伝わったかな〜と不安だったのでそう言っていただけて嬉しいです。個人的に2人とも幸せにしたいので、しょぴ落ち・めめ落ち両方作りたいと考えてます・・・! (2020年2月12日 12時) (レス) id: 631bd59892 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - てゃんさん» コメありがとうございます!ほんと2人とも幸せになって欲しいですよね…書きながら、心苦しくなります。笑 ちょくちょく更新していくのでまた見てください! (2020年2月12日 12時) (レス) id: 631bd59892 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さーや | 作成日時:2020年2月8日 11時