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Kouji side
ふっかさんからの電話を受けたのは最寄り駅の改札前。
なんとなく家に戻ってはいけない気がして、でもだからといって行く当てもなくて、誰を待つでもないのに、改札の前の柱に寄りかかってぼーっとしていたときだった。
『だから、Aのことは、康二、お前が幸せにしろ』
そう言ったふっかさんの声は電話越しでもわかるくらいに涙で滲んでいた。
なんでよ、
ふっかさんが幸せにしてやったらええやんか、
俺のことなんかええから今度は、ふっかさんが幸せにならんとあかんやんか、
『じゃあなばーか！』
俺の言葉なんて、俺の気持ちなんて聞くつもりもないって言わんばかりに一方的に切られた電話。
なんやねん、って文句を呟きながら、ゆっくりと家へ向かう道を辿る。
家の近くを流れる川。
その真ん中にかかる小さな橋の上に、ひとつの人影が揺れている。
「A、」
「康二、おかえり」
そう笑った、Aの目には涙が揺れる。
そんな今にも泣きだしそうな顔をしたAの隣に立って、橋の下をゆっくりと流れる川を眺める。
「こーじ、」
「ん」
「・・・私、これからも康二のことを隣でずっと支えていたい」
「ん、」
「深澤くんのときみたいにいなくなったりなんかしないから、だから、」
「・・・A、」
もう言わんでええよ、
もう十分伝わったから、
隣に立つAの髪をそっと撫でる。
「ふっかさんのこと好きな気持ち無理になくそうとせんでええから。やから、それでもええから、俺の隣におってくれる？」
ふっかさんの代わりに俺が全部受け止めるから、
幸せにするから、
だから、、
髪を撫でた手はそのまますとん、とAの肩へ落ちていく。
小さく震えるAの肩を抱きくと、月明かりに照らされた水面が視界の端っこでキラキラと揺れた。
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さーや(プロフ) - リナさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました！着地地点、書いている私もどうなるんだ？？って思いながら書いていました…笑 きっとこの2人ならこういう風になるかな〜と。 (2020年6月1日 16時) (
レス) id: 4528227f28 (このIDを非表示/違反報告)
リナ(プロフ) - 最後めっちゃ良かったです！これ着地点どうなるんだ？ってドキドキしながら見てました！ちゃんと前向いてる感じが良いですね！良い夢見れそうです (2020年5月31日 23時) (レス) id: 7aedc618bf (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - ハロさん» ありがとうございます！書きながら着地地点どうなるんだ？？って書いてる本人がなっていますが（笑）多分切ない展開にはなるはず…！ご期待に添えるように更新頑張りますー！ (2020年5月27日 19時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
ハロ(プロフ) - いつもドキドキしながら読ませてもらってます！二人とも大好きなので今後切ない展開になるかもと勝手に想像して苦しんでます（笑）さーやさんの文章は情景の描写がすごく上手でどんどん引き込まれて大好きです！これからも更新楽しみにしています！がんばってください！ (2020年5月27日 17時) (レス) id: 04eaede967 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さーや
| 作成日時：2020年5月27日 15時
