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シャワーを浴び浴室から出てきたAちゃんはドライヤーを手にソファに座る俺の足の間へと入り込む。
言葉に出さないけれど、こういう風にAちゃんのほうから俺に寄り添ってくるときは、大抵甘えたいときだと決まっていた。
「なんやねん」
Aちゃんが何を求めているのか分からないふりをしてそう声をあげると、むくれた表情を浮かべながらAちゃんが「もう、知ってるでしょ」とこちらに視線を向ける。
その表情があまりに可愛らしくて、結局いつも意地悪するつもりが出来ずに早々に折れてしまうのだけど。
「はいはい、」
Aちゃんの手からドライヤーを受け取ると、スイッチを入れる。
放たれる熱風を手に当てながらAちゃんの濡れた髪を撫でていく。
「お客様、熱くないですか？」
「大丈夫でーす」
「乾かしたりないところありますか？」
「大丈夫でーす」
ふふふ、と笑いながら俺の安い芝居に付き合ってくれるAちゃん。
こういうなんでもない時間が本当に幸せで、かけがえのないものだと感じる。
このままいつまでもこうしておれたらええのになぁ…
「康二、熱い」
「あ、ごめん、ごめん」
そんなことをぼんやりと考えていたら手が止まっていたらしくAちゃんから抗議の声があがる。
慌てて手を動かすとAちゃんは「これはクレームいれなきゃだ」なんて言って悪戯な表情をこちらに向けた。
髪を乾かし終えると、すぐにベッドに2人で潜り込む。
Aちゃんは明日も仕事だ。
今日も遅くまで仕事をしていたから疲れているのだろう。ベッドに入ると、すぐに目を閉じ、寝息を立て始めた。
「…かわえぇなぁ」
Aちゃんの顔にかかる髪をそっと掬い上げると、「んん、」と小さな声をあげる。
起こしたか、と思ったけれど、すぐにまた規則正しい寝息が戻ってくる。
Aちゃんが帰ってきてくれてよかった、そう思ったら安心したのか、急激に睡魔がその陰を濃くする。
俺も寝よ、
その前にもう一度Aちゃんの寝顔を焼き付けてから、そう思ってじっとAちゃんの寝顔を眺めていたそのときだった。
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さーや(プロフ) - みきさん» コメありがとうございます。私自身、アイドル設定で書いてしまうことが多いのでなかなかこういう設定で書くこと少ないのですが、少しずつ挑戦してみますね！特に阿部ちゃんはまだ書いたことないので、書いてみたいな〜と思ってます…！ (2020年3月30日 17時) (
レス) id: 4528227f28 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 芸能人・アイドル設定が、あまり好きでないので、このような会社員設定でピュアさがあるのが好きです。こちらの康二くんストーリーのようなピュアさ満載のストーリーを、今後は ふっかさんや阿部ちゃんでも書いて頂きたいです。よろしくお願いいたします。 (2020年3月30日 14時) (レス) id: 5ca5d758c8 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - riiiさん» コメありがとうございます！このお話でお仕事の疲れ癒せてますか・・・？こちらこそそんな風に言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます〜これからも更新していきますので、もしよければ読んでくださいね！ (2020年3月28日 16時) (レス) id: 4528227f28 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - みきさん» コメありがとうございます。子どもっぽくて純粋な感じの康二くんが書きたかったので、そう言っていただけて嬉しいです〜今のところ不穏な流れになってますが（笑）これからも読んでいただけると嬉しいです。 (2020年3月28日 16時) (レス) id: 4528227f28 (このIDを非表示/違反報告)
riii - 初コメ失礼します。いつも仕事で疲れた心をこのお話で癒してもらってます！ありがとうございます^ ^大変だと思うのですが、更新楽しみにしています！ (2020年3月27日 11時) (レス) id: 57b32ac5d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さーや
| 作成日時：2020年3月18日 11時
