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「A、金曜日抜けたでしょ、渡辺くんと」
「あぁ…そのこと」
口に運んだ白米を噛みしめながら、はいはい、と返事をすれば「そのこと、じゃないんだけど？？」とまた沙希が声をあげる。
「康二くんが泣くよ」
「もー、そんなこと言うならはじめめから合コン連れてかなきゃいいじゃん」
「それとこれとは別」
「いや一緒でしょ」
そもそも沙希が無理矢理人数合わせで連れて行った合コンなのだから、康二に泣かれるようなことがあるとしたら、そもそもの原因を作ったのは、沙希にあると思うんだけど。
「え、お前、男と抜けたの？！」
「そうなの、深澤聞いてよ！」
私たちの会話を聞いて深澤がそう声を上げると、沙希が「彼氏いるのにさ、気づいたらこの子いなくなってるんだもん」と不満げな声をあげる。
「別にただ2軒目で飲んだだけで、なんもやましいことしてないし」
「そんなのあんたはなんもなくたって、男のほうはどう思ってるかわかんないじゃん」
「んなこと言ったって、なんもないし」
あの日、渡辺くんとは別に何かやましいことがあったわけではない。
まぁ男の人と2人で飲みに行ったのは微妙なラインかもしれないけれど、そこから何か踏み間違えるようなことはしていない、と胸を張って言える。
「ほんと、康二くんに一回泣かれてしまえ」
「やだよ、泣いたらめんどくさいもん」
泣く康二は可愛くもあり、でも手に負えない部分もあって、それが若干面倒くさくもあり。
いやでもやっぱり可愛いが勝るかな、なんて頭の中で泣き顔の康二を思い浮かべると、やっぱりちょっと可愛くてキュンとした。
「あ、」
ジャケットのポケットの中、ブブッとスマホが鈍く揺れる。
画面を見ればそこには渡辺くんからのメッセージ。
渡辺今日の夜、暇?
隣の沙希がスマホの画面をのぞき込むと「ほら言わんこっちゃない」と呆れた声をあげる。
「どーすんの？行くの？」
「んー」
こんな風に誰かから急な誘いのメッセージが来るのは、あんまり好きじゃない。
でも、なんでか渡辺くんからのメッセージは不思議と嫌じゃなくて、沙希の問いにぼんやりと答えることしかできなかった。
どうしようかな。
そんなこと考えながら、スマホをジャケットのポケットにそっと戻した。
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さーや(プロフ) - みきさん» コメありがとうございます。私自身、アイドル設定で書いてしまうことが多いのでなかなかこういう設定で書くこと少ないのですが、少しずつ挑戦してみますね！特に阿部ちゃんはまだ書いたことないので、書いてみたいな〜と思ってます…！ (2020年3月30日 17時) (
レス) id: 4528227f28 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 芸能人・アイドル設定が、あまり好きでないので、このような会社員設定でピュアさがあるのが好きです。こちらの康二くんストーリーのようなピュアさ満載のストーリーを、今後は ふっかさんや阿部ちゃんでも書いて頂きたいです。よろしくお願いいたします。 (2020年3月30日 14時) (レス) id: 5ca5d758c8 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - riiiさん» コメありがとうございます！このお話でお仕事の疲れ癒せてますか・・・？こちらこそそんな風に言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます〜これからも更新していきますので、もしよければ読んでくださいね！ (2020年3月28日 16時) (レス) id: 4528227f28 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - みきさん» コメありがとうございます。子どもっぽくて純粋な感じの康二くんが書きたかったので、そう言っていただけて嬉しいです〜今のところ不穏な流れになってますが（笑）これからも読んでいただけると嬉しいです。 (2020年3月28日 16時) (レス) id: 4528227f28 (このIDを非表示/違反報告)
riii - 初コメ失礼します。いつも仕事で疲れた心をこのお話で癒してもらってます！ありがとうございます^ ^大変だと思うのですが、更新楽しみにしています！ (2020年3月27日 11時) (レス) id: 57b32ac5d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さーや
| 作成日時：2020年3月18日 11時
