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Kouji side
世間で言う昼休みの時間帯。
この時間を俺は心待ちにしていた。
A康二、今日何か食べたいものある?
ピコン、と音を立てるスマホに目をやれば、Aちゃんからのメッセージ。
いつもこのお昼休みの時間にAちゃんはメッセージを送ってくる。
康二オムライス食べたい
A了解。じゃぁ玉ねぎ、鶏肉、卵買っておいてもらっていい?
康二まかせといて
毎日毎日、今日の晩御飯の相談をするこの何気ない時間が好きだった。
そうと決まれば出掛けるか。
んー、と腕を伸ばすとテレビの電源を消す。
スーパーで買い物をして、本屋で立ち読みをしたり、レンタルビデオ屋で気になる映画を探してみたり…そんな寄り道をして家に帰る。
いい歳の大人が毎日毎日、こんな真昼間から出歩いているのはまぁまぁ異質で、時々不審な視線を向けられたりもする。
まぁ自分でもこの生活からいつかは抜け出さなければいけないな、とは思っている。
でもまだそのときじゃない。
…そんな誰にするでもない言い訳を並べながら、今日も俺はAちゃんの帰りを待つ。
「あ、雨や」
もうすぐ18時になろうとするところ。
窓の外からポツリ、と小さな雨音が聞こえた気がしてカーテンを開ければどんよりとした雲が一面に広がっていた。
この雲の様子だとこれからまた雨脚が強くなりやな、なんて思う。
「今日、Aちゃん傘持って行ってないよな」
朝、Aちゃんを送り出したときのことを思い出す。
昼間は綺麗に晴れていたからまさか雨が降るなんて思いもしないだろう。
「よし、Aちゃんのこと迎えに行こ」
もう少ししたらAちゃんは最寄り駅に着く頃だろう。
俺は靴を履くと、自分の傘とAちゃんの傘を手に駅えと向かった。
駅に着くころにはすっかり、雨はザーザー降りに変化していた。
駅構内は突然の雨に行き場をなくした人々で溢れかえっていた。
タクシーを待つ列も途方もなく伸びている。
「Aちゃーん！」
改札をくぐる人並みの中で、愛しの彼女の姿を見つける。
大きな声で名前を呼ぶと、Aちゃんは辺りをキョロキョロと見渡す。
こっちこっち、と大きく手を振ると、ようやくその目が俺の姿を捉えた。
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さーや(プロフ) - みきさん» コメありがとうございます。私自身、アイドル設定で書いてしまうことが多いのでなかなかこういう設定で書くこと少ないのですが、少しずつ挑戦してみますね！特に阿部ちゃんはまだ書いたことないので、書いてみたいな〜と思ってます…！ (2020年3月30日 17時) (
レス) id: 4528227f28 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 芸能人・アイドル設定が、あまり好きでないので、このような会社員設定でピュアさがあるのが好きです。こちらの康二くんストーリーのようなピュアさ満載のストーリーを、今後は ふっかさんや阿部ちゃんでも書いて頂きたいです。よろしくお願いいたします。 (2020年3月30日 14時) (レス) id: 5ca5d758c8 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - riiiさん» コメありがとうございます！このお話でお仕事の疲れ癒せてますか・・・？こちらこそそんな風に言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます〜これからも更新していきますので、もしよければ読んでくださいね！ (2020年3月28日 16時) (レス) id: 4528227f28 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - みきさん» コメありがとうございます。子どもっぽくて純粋な感じの康二くんが書きたかったので、そう言っていただけて嬉しいです〜今のところ不穏な流れになってますが（笑）これからも読んでいただけると嬉しいです。 (2020年3月28日 16時) (レス) id: 4528227f28 (このIDを非表示/違反報告)
riii - 初コメ失礼します。いつも仕事で疲れた心をこのお話で癒してもらってます！ありがとうございます^ ^大変だと思うのですが、更新楽しみにしています！ (2020年3月27日 11時) (レス) id: 57b32ac5d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さーや
| 作成日時：2020年3月18日 11時
