16歳の名探偵 ページ13
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頼まれたものと自分たちの欲しいものをカゴに詰め込んで、レジに持っていく。
ひとつずつ読み込まれていく商品を見ていると、某子供向けキャラクターのペロペロチョコが姿を現す。しかもふたつ。
ご丁寧に正義のヒーローとそのライバルキャラをひとつずつ入れてある。
「照くんこんなの買うの？」
「ん、これ意外とうまくて最近ハマってんの」
「ふーん」
会計を済ませ、商品がいっぱいに詰め込まれたビニール袋を受け取り外に出ると、照くんはキョロキョロとあたりを見渡す。
「何か買い忘れたものでもあった？」
「いや、」
それでも尚、何かを探している様子の照くん。
視線がようやく1か所に留まったと思ったら、ビニール袋の中をガサガサと漁り、「ラウちょっと待ってて」とどこかへ小走りでかけていく。
なんだろ、と思って照くんの背中を追いかけると、その先にはここのコンビニの倉庫と思しきものと、一人の店員さん。
照くんはその店員さんに何やら話しかけている。
店員さんの表情はそこまで明るくなく、むしろ迷惑そうな表情にも見える。
なに話してるんだろ。
「照くーん？」
そう声を掛けると、照くんは「今いくー」と声をあげる。
そしてその店員さんに小さく手を振ると、僕のほうへ急ぎ足で戻ってきた。
「照くん、あの店員さんと知り合いなの？」
「んー、まぁそんなもんかな」
そう言って言葉を濁す照くんだけど、その表情は見たこともないくらいに緩んでいた。
その表情を見た瞬間、僕の中の名探偵が「ひらめいた！」と声を上げる。
照くん、あの店員さん目当てでこのコンビニに来たんだ。
どういう関係なのかは分からないけれど、なんか楽しそうでいいなぁ。
そんなことを思いながら照くんのほうに笑みを浮かべると「そんなにアメリカンドッグ買ったの嬉しかったの」なんて見当違いの事を言って照くんが笑う。
「うん、もうお腹ぺこぺこだったから」
「成長期だもんなぁ」
「まだまだ身長伸びてるよ」
「2メートルくらい行くんじゃない」
2人でそんなことを話しながら事務所への道を歩いていく。
こういう瞬間が僕はたまらなく好きだった。
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さーや(プロフ) - ひとみさん» コメありがとうございます。私も岩本くんがんばれー！と思いながら書いてます。笑 また更新しますので、読んでいただけると嬉しいです〜 (2020年3月16日 21時) (
レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ(プロフ) - 冷たい態度を取られている、岩本君に「頑張れ！！」と応援してしまいます^ ^お話も面白くて、情景が浮かんで、読んでますよ〜 (2020年3月16日 18時) (レス) id: 795ac4ea66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さーや
| 作成日時：2020年3月15日 11時
