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(そのまた後日。ラウールくんに報告)
Ren side
楽屋でいつも通り座っていると、いつもの如く背中に飛び乗ってくる1人の人物。
「ラウ、重たい、降りて」
「やだ」
「お前なぁ、」
抱き着いてきてあっついんだけど、なんて文句を言いたくなるけど、でもこうやって隙を見つけては俺のところにやってくるラウールが本当は可愛くもあったりする。
本人にそんなこと言ったらすぐ調子に乗るから絶対言わないけど。
「あ、そういえばさ。この前、話してたあれあるじゃん」
「あれ?」
「ラウが言いたい少女マンガのセリフ」
「あぁ、『君の左手の薬指予約させて』ってやつ?」
「そう。あれこの前、Aさんに言ってみた」
俺の言葉にラウールは「うっそ?!?ほんとに?!」と大きな声をあげる。
「お前、耳元でうっさい」
耳を塞ぐとラウールがごめんごめん、と謝る。
「めめ、ほんとに言ったんだ」
「悪いかよ」
「いやべつに…Aさんなんだって?」
「んー…べつに?」
「なにそれ」
そう言うとラウールは不満気な表情を浮かべた。
ラウールとそんな会話をしながらあのときのAさんのことを思い出す。
俺の胸に顔を埋め、小さい声で「待ってるからね」と呟いたAさん可愛かったな。
顔は見えなかったけど、あんとき絶対照れてたはず。
そんなことを思ったら自然と口元がにやける。
「うっわ、めめにやけてる」
きもい、とわざとらしく耳元で大きなリアクションをするラウールに「うっさい」と言いながら、俺はにやけた口元を隠すように手で抑えた。
いつになるかわかんないけど、ちゃんと約束守るから待っててよ。
それまでちゃんと俺のことずっと見てもらえるように頑張るから。
そんなことを思いながら、俺はまた小さく笑った。
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さーや(プロフ) - なぎぷちょへんざーさん» 聞きました!月が綺麗ですね、の意味をめめが知ってて衝撃だったんですが?!笑 壁に穴開けよ、がもうめめ過ぎて笑いましたw (2020年4月3日 7時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
なぎぷちょへんざー(プロフ) - この小説お気に入りです!素のまんま聞かれました?お便りの内容を聞いた瞬間この小説を思い出しました、笑 (2020年4月2日 22時) (レス) id: 831076a685 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - 夢さん» コメありがとうございます!どういうお話の展開にするか悩んでいたのでそう言っていただけで嬉しいです…!ありがとうございます! (2020年3月23日 20時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - たぴおかさん» アーカイブでひーくんチュロス見ましたがあれはたしかにやばい…!!うどんで盛り上がるスノちゃんたちが可愛すぎました…! (2020年3月23日 20時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
夢(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します。今まで色んな作品を拝見してきたのですが、久しぶりにここまで展開が気になり夢中になって最後まで読んじゃいました。とても素敵な作品でした! (2020年3月22日 21時) (レス) id: 97d80eb079 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さーや | 作成日時:2020年3月9日 17時