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「おかえり」
揺れた人影は目黒くんだった。
目黒くんはそう言うと口端を上げ小さく笑った。
「なんで？今日仕事遅いって言ってたじゃん」
「んー、まぁね、いろいろあって」
いろいろ？と首を傾げると、まぁ色々、と言葉を濁す目黒くん。
「ねぇAさん？」
「なに？」
「これ」
そう言って目黒くんは後ろ手に持った花束を差し出す。
「なに、これ」
「誕生日おめでとう」
そう言って目黒くんの手から私の手に花束がやってくる。
ふわり、と揺れたピンクの小さな花びらが視界を滲ませる。
「前に誕生日に花束もらったら嬉しいって言ってたでしょ」
「…そんなこと言ったっけ」
「ねぇ、」
嬉しくて滲む視界を必死に堪えながら、そうとぼけて言えば、目黒くんは少し怒った表情をした。
たしかに前に目黒くんの誕生日のとき、何をもらったら嬉しいか、って話をしたっけ。
そのとき特に欲しいものも浮かばなくて、ベタだけど花束貰ったら嬉しいかも、なんて言ったんだっけ。
そんな何気ない私の言葉を目黒くんが覚えてくれていたことがもうすでに嬉しい。
「ありがと、」
「ねぇ、泣きすぎ」
花束あげただけなんだけど、と困ったように頭を掻く目黒くん。
だって、と言いたいことはあるのに、それは上手く言葉にならなくて、その代わりに涙になって溢れ出してくる。
泣きじゃくる私の頭を目黒くんはそっと優しく撫でる。
その手から伝わる優しさが余計に涙を誘うなんて、目黒くんには恥ずかしくて言えそうにない。
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さーや(プロフ) - なぎぷちょへんざーさん» 聞きました！月が綺麗ですね、の意味をめめが知ってて衝撃だったんですが？！笑 壁に穴開けよ、がもうめめ過ぎて笑いましたw (2020年4月3日 7時) (
レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
なぎぷちょへんざー(プロフ) - この小説お気に入りです！素のまんま聞かれました？お便りの内容を聞いた瞬間この小説を思い出しました、笑 (2020年4月2日 22時) (レス) id: 831076a685 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - 夢さん» コメありがとうございます！どういうお話の展開にするか悩んでいたのでそう言っていただけで嬉しいです…！ありがとうございます！ (2020年3月23日 20時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - たぴおかさん» アーカイブでひーくんチュロス見ましたがあれはたしかにやばい…！！うどんで盛り上がるスノちゃんたちが可愛すぎました…！ (2020年3月23日 20時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
夢(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します。今まで色んな作品を拝見してきたのですが、久しぶりにここまで展開が気になり夢中になって最後まで読んじゃいました。とても素敵な作品でした！ (2020年3月22日 21時) (レス) id: 97d80eb079 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さーや
| 作成日時：2020年3月9日 17時
