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私の肩に顔を埋めたままの目黒くんの頭をただひたすらに撫でていく。
大丈夫だよ、私はここにいるよ、そんな思いを込めながら、目黒くんの抱える不安や大変さが少しでも軽くなれば、と願った。




「…Aさん?」
小さく掠れた目黒くんの声が私の名前を呼ぶ。
その言葉尻は少し揺れている気がした。



「なーに?」
ゆっくり頭を撫でながらそう聞き返すと、「今日だけ、甘えてもいい…?」なんて更に弱々しい声で目黒くんが言う。



「いいよ、たくさん甘えて」

ぎゅーっと、目黒くんのことを抱きしめる。
抱きしめた体の間に生まれた体温が、じわじわと体を包み込んだ。








「膝枕して?」

甘えたようにそう言う目黒くんの言葉に従って、体勢を変える。
私の足に頭を乗せる目黒くんはソファから足がはみ出て少し狭そうにも見える。

大丈夫かな、なんて心配する私をよそに目黒くんは私の腰に手を回してお腹に顔を埋める。
いい子いい子、と頭を撫でながら私より大きな恋人がこんなにも子どものように甘える姿に愛おしさがこみ上げる。




しばらくすると目黒くんはこちらに顔を向け「ねぇ」と言う。
ん?と目を合わせると「お腹空いた」と。


「ふふふ、じゃあ簡単なのでよければ作るよ」
そう言って目黒くんの頭を退かしてソファから立ち上がろうとすると、腕を掴まれ立ち上がることを阻止される。


「やっぱ、寂しいからここにいて」
そう言いながら目黒くんは、またぎゅーと私のことを抱きしめる。



「ご、ごはんは?」

「いらない。このままがいい」
一段と強くなる腕の力に私は大人しく従う。




今日の目黒くんはやっぱりどこか変だ。




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設定タグ:目黒蓮 , SnowMan   
作品ジャンル:恋愛
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さーや(プロフ) - なぎぷちょへんざーさん» 聞きました!月が綺麗ですね、の意味をめめが知ってて衝撃だったんですが?!笑 壁に穴開けよ、がもうめめ過ぎて笑いましたw (2020年4月3日 7時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
なぎぷちょへんざー(プロフ) - この小説お気に入りです!素のまんま聞かれました?お便りの内容を聞いた瞬間この小説を思い出しました、笑 (2020年4月2日 22時) (レス) id: 831076a685 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - 夢さん» コメありがとうございます!どういうお話の展開にするか悩んでいたのでそう言っていただけで嬉しいです…!ありがとうございます! (2020年3月23日 20時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - たぴおかさん» アーカイブでひーくんチュロス見ましたがあれはたしかにやばい…!!うどんで盛り上がるスノちゃんたちが可愛すぎました…! (2020年3月23日 20時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します。今まで色んな作品を拝見してきたのですが、久しぶりにここまで展開が気になり夢中になって最後まで読んじゃいました。とても素敵な作品でした! (2020年3月22日 21時) (レス) id: 97d80eb079 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さーや | 作成日時:2020年3月9日 17時

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