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A side
翔太は、ぎゅっと抱きしめた私の腕を振り解くと、真っ直ぐに目を見つめた。
翔太の目は泣いたせいか少し赤味を帯びていた。
涙に濡れたその瞳に胸の奥で小さなざわめきが起きる。
「A、もうこの関係終わりにしよ」
翔太は真っ直ぐに、そうはっきりと言った。
「え」
突然の言葉に事態が呑み込めず、頭が真っ白になる。
なんで。
どうして。
私何かした？
そんな思いが溢れだす。
以前の私なら同じように翔太から言われたら、この関係から解放されることに嬉しさを覚えていたはずだ。
でも今は嬉しさよりも突然突き付けられた関係の終わりに対する絶望が勝った。
「なんで、？」
自分の声が震えていることに気づく。
あぁダメだ。
このままじゃ私泣いてしまう、そう思った。
「涼太と両想いだったじゃん。それなら涼太と幸せになったほうがいいってそう思っただけ」
翔太はそう言うとさっと目を反らした。
まつ毛の隙間で小さくその瞳が揺れている。
「でも昨日は、」
そう言いながらも悲しい顔したくせに。
俺から離れることなんてできないんだよ、って怒りを全身で表しながら私のことを抱いたくせに。
なんで今度は、涼太と幸せになんて突き放すの？
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さーや(プロフ) - strawberrykiwiさん» 読んでいただきありがとうございました！舘様はほんと不憫な役回りになってしまいました…クズの中にも救いがあればいいな、と書いたお話なので感想いただけてとても嬉しいです。 (2020年5月13日 13時) (
レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
strawberrykiwi(プロフ) - 切ないだけでは言い切れないお話でした。何と表現したらいいか。涼太君には悪いけど、2人には良かったね、と頭を撫でたい気持ちになりました。丁寧に綴られたお話をありがとうございました。 (2020年5月13日 5時) (レス) id: 6d6dcef09a (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - ほちさん» 読んでいただきありがとうございます！クズなしょぴに少しでも救いを…と思いながら書きました。笑 また機会があったら読んでくださいね。 (2020年3月12日 10時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
ほち - 本当に良かったです！切なすぎて泣いてしまったくらいです。素敵なお話ありがとうございました！次回も楽しみにしてます！！ (2020年3月12日 1時) (レス) id: e418232ef2 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - 野良(のら)さん» 私の書くしょぴ、いつもどことなくクズ感溢れてるけど大丈夫です・・・？笑 でも好きだって言ってもらえてうれしいです！またどんどんお話書くのでもしよければ読んでくださいね〜！ (2020年3月9日 13時) (レス) id: 4528227f28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さーや
| 作成日時：2020年2月23日 22時
