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「ふはっ、なに言ってんだよ」
見た目はあんな感じなのに涼太は時々とんでもないボケを飛ばすことがある。
涼太のボケに翔太は耐えきれず笑い声をあげると、「腹いてぇ」と言いながら私と同じように壁に寄りかかる姿勢になる。
その瞬間、私の手に翔太の手が重なった。
はじめはたまたまかと思ったが、いつまでたってもその手は私の上から退くことはなく、堪らず翔太に視線を向けるが、その訴えは見て見ぬふりをされてしまった。
この男は何を考えているのだろう。
そう思いながらも2人の会話に相槌を打ち、茶々を入れ、笑い声をあげる。
次の瞬間、翔太はそっと私の手を掴むと親指で手のひらをつーっと優しく撫で上げた。その甘い刺激に思わずびくり、と体が震える。
翔太は私の反応を楽しむかのようにその後も何度も何度もゆっくりと手のひらを甘く刺激していく。
そのたびに身体の芯がジン、と疼くのが分かった。
このままじゃだめなのに。
頭では分かっているのに、身体が嫌でも反応をしてしまう。
涼太の前なのに、私はなんでこんなにも翔太からもたらされる快楽に少しずつ飲み込まれようとしているのだろうか。
「ん、」
気付けば喉の奥で小さな声が零れ落ちる。
快楽に身体が反応していることに気付かれてはいけない。
「ちょっと、トイレ行ってく、る」
隠すように慌てて個室を出て行ると、頭が少しぼーっとしていることに気づく。
それは、酒のせいなのか、それとも翔太のせいなのか。
出来れば前者であって欲しい、そう願いながらまだ疼く体の芯から必死に目を反らし、お手洗いへと向かった。
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さーや(プロフ) - strawberrykiwiさん» 読んでいただきありがとうございました！舘様はほんと不憫な役回りになってしまいました…クズの中にも救いがあればいいな、と書いたお話なので感想いただけてとても嬉しいです。 (2020年5月13日 13時) (
レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
strawberrykiwi(プロフ) - 切ないだけでは言い切れないお話でした。何と表現したらいいか。涼太君には悪いけど、2人には良かったね、と頭を撫でたい気持ちになりました。丁寧に綴られたお話をありがとうございました。 (2020年5月13日 5時) (レス) id: 6d6dcef09a (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - ほちさん» 読んでいただきありがとうございます！クズなしょぴに少しでも救いを…と思いながら書きました。笑 また機会があったら読んでくださいね。 (2020年3月12日 10時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
ほち - 本当に良かったです！切なすぎて泣いてしまったくらいです。素敵なお話ありがとうございました！次回も楽しみにしてます！！ (2020年3月12日 1時) (レス) id: e418232ef2 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - 野良(のら)さん» 私の書くしょぴ、いつもどことなくクズ感溢れてるけど大丈夫です・・・？笑 でも好きだって言ってもらえてうれしいです！またどんどんお話書くのでもしよければ読んでくださいね〜！ (2020年3月9日 13時) (レス) id: 4528227f28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さーや
| 作成日時：2020年2月23日 22時
