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じゃぁそっち行くね、と私はベランダを離れ、目黒くんの部屋へと向かう。
目黒くんの部屋に入るのはこれが初めてだった。
男の子らしくシンプルにまとめられた部屋。少し乱雑に端に寄せられた服やら荷物やら。
整理整頓が苦手という目黒くんの言葉通りの部屋だった。
「お願いします」
目の前にどかん、と置かれたリュックに手をかける。
中からはなんかよくわからないくちゃくちゃの紙や着たのか着てないのかそれすらもわからない服で溢れかえる。
「地層みたい。よくここまで溜め込むね」
「ねー自分でもそう思う。めっちゃ重い」
「ゴミ背負って移動してんの？」
「うっせ」
目黒くんは私がリュックから取り出した荷物を隣でいる・いらない、に仕分けていく。
そのほとんどがいらない、に分類されているのだから本当にゴミを背負って生きてるようなもんじゃん、と思う。
「うっわ、これないわ、まじでない」
リュックの奥底。
コンビニの袋の中からペチャンコに潰れた見るも無残なおにぎりを発掘。
賞味期限を見れば3カ月前の日付が記されている。
ほんとありえないんだけど。
「目黒くんって、学校の机とかにパン入れてたタイプ？」
眉間にシワを寄せながらそう問えば「さすがにそれはない」と頭を小突かれた。
じゃぁなんで今はおにぎりが出てくんのよ、と嫌味のひとつやふたつこぼしたくなるがぐっと我慢。
「・・・終わった」
やっとスッキリした目黒くんのリュックを目の前に猛烈な疲労感が身体を襲う。
「お疲れ」
さわやかな笑顔でそう言う目黒くんに一瞬、癒されかけるが、すぐに思い直す。
いやいやそんなさわやかにお疲れっていうけど、これあなたのリュックですからね・・・？
「またお願いね」
「断る」
「今度ごはんおごるから」
「焼肉」
「うっわ、まじかよ」
目黒くんはそう言って大きく笑った。
きっとまた私はなんだかんだ言いながら目黒くんのリュック整理を手伝うんだろうな、なんて思いながら、私も目黒くんの笑い声につられるように笑った。
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さーや(プロフ) - mikantoamechanさん» こちらこそ読んでいただきありがとうございます！付き合ってからのお話書きたいですね〜付き合ってからも振り回したいし振り回されたい！笑 (2020年3月5日 10時) (
レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - xxpanxxさん» ありがとうございますー！イベント毎のお話いいですね、書きたい！ (2020年3月5日 10時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - くりさん» いつも書き方迷ってしまうのでそう言っていただけて嬉しいです。続きますかね？のんびり書きましょうかね。 (2020年3月5日 10時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
mikantoamechan(プロフ) - めっちゃ面白かったです！素敵な物語本当ありがとうございました！更新がいつも楽しみでした！非常に厚かましいですが、付き合ってからの続編（できれば長編）を希望します！！ (2020年3月5日 3時) (レス) id: a1d9c0f6b4 (このIDを非表示/違反報告)
xxpanxx(プロフ) - 凄いおもしろくてきゅんとしてました！イベント毎の続きのお話あれば嬉しいです！ (2020年3月5日 2時) (レス) id: d7347442ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さーや
| 作成日時：2020年2月18日 15時
