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テーブルに座って待つめめくんの前にグラタンを差し出すと、嬉しそうな表情をこちらに向けてくれる。
「うまっ」
アツアツのグラタンを口に頬張ってまだ飲み込まないうちにめめくんはそう言う。
そんなめめくんを見て頑張って作った甲斐があったな、と自然と笑みが零れる。
「めめくんは本当になんでもおいしそうに食べてくれるねぇ」
頬杖をつきながら、めめくんが食べ勧める姿を眺めるのは幸せそのものだった。
自分の作った料理を好きな人が食べてくれるのがこんなにも幸せなことだという感覚を久しぶりに思い出す。「だってAさんのめしうまいもん」と笑うめめくんの口端にはホワイトソースがついている。
「翔太くんはどうなの？」
出てくると思わなかったその名前に私の幸せは一気に幕を閉じた。
いつもは私がついつい翔太の名前を出して、めめくんの機嫌を損ねてしまうのに、今日はどうやら逆の立場になったらしい。
「翔太は、ご存知の通り、偏食大魔神だから」
翔太と食べるごはんはもちろん楽しくて、それも幸せな時間なのだけれど、どこかで我慢をしている部分はやっぱりあって。
これから忙しさを極めるであろうその人の体のことを他の人以上に気にしなければいけない私のこの不安を当の本人は気づいていないだろう。
翔太の名前が出ると、めめくんと私の間にはゆっくりとでも確実にどんよりと暗い空気が流れ始める。
お互いにこのままではいけないことに気づいている。
とっくの昔にそんなことには気づいているのに、私たちはまた自分たちの目の前にある問題を見て見ぬふりして嘘をつく。
「これからもずっと食べれたらいいのに」
めめくんがぽつりと呟いたその言葉の持つ意味を私はすべて知ることはないだろう。
そして、めめくんも私のすべての気持ちなんて到底知ることはできない。
だって、私たちはイケナイ関係なのだから。
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さーや(プロフ) - み い .。*さん» えぇぇありがとうございます！めめくんって呼びたくないですか？で、ここぞというときに名前で呼んで困らせたい。笑 (2020年2月21日 12時) (
レス) id: 4528227f28 (このIDを非表示/違反報告)
み い .。* - このお話好きすぎて2時間も読んじゃいました(笑)"めめくん"呼び、、、最高ですね、、、() (2020年2月20日 16時) (レス) id: 5421e01398 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - AisnAikさん» コメありがとうございます！翔太くん落ちですねーいけるか、書けるか？！頑張ってみます！笑 (2020年2月7日 20時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
AisnAik(プロフ) - すごくおもしろいです！めめもむくわれてほしいですが翔太くん落ちがいいです！ (2020年2月7日 15時) (レス) id: 01c8673035 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - なつみさん» コメありがとうございます！めめ幸せにしたいですよねー！笑 本当どうするか決めずにただ書き続けてる状態ですが、これからもお付き合いいただけると嬉しいです〜！ (2020年2月6日 22時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さーや
| 作成日時：2020年2月5日 12時
