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「お待たせ」
テーブルについて少しすると、目の前にことり、とグラタンが置かれた。
朝、俺がリクエストしたAさんのごはんだ。
「こんな時間だけど食べれる？」
不安そうにこちらを見るAさんに「楽しみでケータリング抜いた」と冗談っぽく言うと、その表情はパァっと優しく綻んだ。
「うまっ」
アツアツのグラタンを口に頬張れば、自然とそんな言葉が零れ落ちる。
よかった、と安心したように笑うAさんはマグカップでカフェオレを飲んでいる。本当は一緒に食べたかったけれど、こんな時間になってしまったのでわがままは言えない。
「めめくんは本当になんでもおいしそうに食べてくれるねぇ」
頬杖をつきながら、俺がどんどんと食べ勧める姿をAさんは目を細めながら眺める。
「だってAさんのめしうまいもん」
「そう言われると作り甲斐がある」
ふふ、とまたAさんが笑う。
「翔太くんはどうなの？」
なぜだかそう意識しないうちにそんなことを聞いていて、自分自身で何をバカなことを言っているんだろう、と苦しくなった。
「翔太は、ご存知の通り、偏食大魔神だから」
困ったように笑うAさんは「だからめめくんがこうやって食べてくれるの本当に嬉しいよ」と続けた。
「これからもずっと食べれたらいいのに」
切なそうに笑ったAさんの顔を見たら、本音がぽろり、と零れ落ちる。
ん、と短く頷いたAさんはマグカップに手を伸ばした。
俺たちが普通のカップルで。
幸せしか考えられないような関係だったらどんなによかったのか。
そんなことを何度も頭の中で思い浮かべては、結局すべて机上の空論に過ぎないのだと、自分で掻き消す。
翔太くんと出会う前のAさんと知り合いたかった。
俺の彼女だって、堂々と言える関係になれたらどんなによかっただろうか。
叶いもしない「もしも」ばかりが頭の中で浮かんでは消えていく。
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さーや(プロフ) - み い .。*さん» えぇぇありがとうございます！めめくんって呼びたくないですか？で、ここぞというときに名前で呼んで困らせたい。笑 (2020年2月21日 12時) (
レス) id: 4528227f28 (このIDを非表示/違反報告)
み い .。* - このお話好きすぎて2時間も読んじゃいました(笑)"めめくん"呼び、、、最高ですね、、、() (2020年2月20日 16時) (レス) id: 5421e01398 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - AisnAikさん» コメありがとうございます！翔太くん落ちですねーいけるか、書けるか？！頑張ってみます！笑 (2020年2月7日 20時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
AisnAik(プロフ) - すごくおもしろいです！めめもむくわれてほしいですが翔太くん落ちがいいです！ (2020年2月7日 15時) (レス) id: 01c8673035 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - なつみさん» コメありがとうございます！めめ幸せにしたいですよねー！笑 本当どうするか決めずにただ書き続けてる状態ですが、これからもお付き合いいただけると嬉しいです〜！ (2020年2月6日 22時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さーや
| 作成日時：2020年2月5日 12時
