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Daisuke side
無我夢中で走った。
心臓はもう随分前に苦しいって悲鳴を上げたけど、そんなの無視して走り続けた。
さっきの現実から必死に逃れたくて。
必死に目を逸らしたくて。
やっと走るのをやめたとき、息もまともに出来ないほどに呼吸はめちゃくちゃに乱れてわけわかんない味が口の中に広がっていた。
意味わかんねぇ、
どういこと、あれ。
さっき見たAと阿部ちゃんの姿が、考えるのをやめた頭の中でぐるぐると回って気持ち悪さに拍車をかける。
気持ち悪い、
どこに向けたらいいのか分からない苛立ちと苦しさ。
それが胃の奥のほうから込み上げてきて、今にも何かが口から溢れ出てきそうな感覚。
その込み上げてくる何かがさっき、ふっかと翔太と食べたラーメンだったらどんなにいいか。
でも、現実はそんなに甘くはないみたい。
阿部ちゃんのこと、親友だと思ってたのに。
Aのこと、彼女だと思ってたのに。
そう思ってたのはどうやら俺だけだったみたい、、
なんだよ、俺、すっげぇバカみてぇじゃん。。
そう思ったら、悲しさと苦しさと辛さと怒りと、いろんな感情が混ざり合って。
なぜだかそれはいつのまにか笑いに変わって、俺の口からこぼれ出す。
「ははっ、ほんっとバカみてぇ、」
泣いてんのか笑ってんのか、分かんないくらいに震えた俺の声は、虚しく夜の空気に飲まれていつのまにか消えて行った。
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さーや(プロフ) - すずさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました！泣いただなんて嬉しすぎます…！ (2020年6月1日 16時) (
レス) id: 4528227f28 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 泣いちゃいました；；とても素敵なお話でした；； (2020年6月1日 13時) (レス) id: f91208f58d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さーや
| 作成日時：2020年5月12日 16時
