家族になってくれますか？ (ページ26)

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智洋side

祟にぃの口から出た言葉は信じられへんことばっか
りでとにかく驚いた。

どうして気づいてあげられへんかった？

なぜ守ることができひんかった？

今思えば不自然なことなんていっぱいあったやん

昔から風呂は一緒に入ってくれへんかったし
プール行こうっていっても断られた

そういえば着替える時だって男しかいないのにわざわざ自分の部屋で着替えてた

傷を隠すためやんか…

なんで気づかないねんっ

智「おれ…知らんかった…」

淳、照「おれも…」

祟「そんなん…当たり前やん！知られへんように俺
がしてたんやから！笑」

いつもだ…祟にぃはいつもそう

何かを我慢してて悲しそうに笑うんや。

いまだってそう

自分のことは後回しにして、俺らのことばっかり…

でも…どうして

オカン

なぜあなたは祟にぃだけを苦しめたんですか？

智「どうして…祟にぃやったんや…」

祟「ほら、俺なんも出来ん子やったからなぁオカン
も呆れてたんかなぁ～あはは…」

そう言ったときの祟にぃの表情は

昔よくみたなんとも言えない…

淋しい目やった。

その瞳の向こうに幼い頃の祟にぃが見えた。

あぁ、もしかしたらあのときから祟にぃの中でなに
かが止まってしまったのか。