彼に似合うものを ページ9
イブと一緒に校門を出ると、壁にもたれかかって女の子とお話中の赤髪を見つける。
「おい、行くぞ」
「俺待ってたんだけどー」
この二人が横に居ると女の子達の視線が痛い。で、この赤髪は何でこんな近いんだ。
『近い、歩きにくい』
「冷たすぎるでしょ。俺の名前はローレン。」
『ろーれん、あみちゃんの彼氏？』
「あぁ、うん。」
『余計近づかないで。』
二人の間から抜け出してイブの横に回る。イブの腕が肩に回ってきて、何事も無いように歩き出す彼。
「は、そういう関係？」
「違うけど？」
「はぁ？意味わからん。イブだけずるい、俺もAちゃんの隣が良いのにぃ」
『名前呼び許可したっけ？』
「いじめないでよ」
イブの体温がくっついて暖かい。それに、あの後だから余計意識しちゃう。
『今日って何で私呼ばれたの？』
「言ってないの？」
「忘れてた。たった一人、部活に入ってくれた後輩の雲雀くんに何かプレゼントしようと思って。でも、俺たちじゃあんま分かんないから、呼んだ。」
『男どうしの方が分かるんじゃない？』
「仲良いじゃん、あいつと」
『うん、まぁ。わかった。どんな種類のにするとか決めてる？』
イブとローレンは目を見合わせて首を傾げた。可哀想な雲雀くん。こんな奴が部活の先輩だなんて。
『雲雀くんか。ピアスとか？』
「さすが。あそこのアクセサリーショップ行こ。」
「まじで助かる。」
目が眩む程、種類がある中で一つのピアスが目に付く。黒くて捻れた小さなフープピアス。ちょっと悪そうな見た目してる彼に似合う。
「それいい感じ」
『でしょ？』
「ね。今度、二人で出掛けよ」
話し掛けてきたローレンは、私の腰に手を回しながらそう誘って来る。私はパシッと腰を撫でる手を叩き落とした。
『やだ。下心しか見えないもん』
「もー、またかよ」
イブの肩を叩いてピアスを見せる。いいねと微笑んでくれて、嬉しくなっちゃう。イブがお会計を済ませて、店を出た。
「飯食って帰る？」
「賛成」
『私も賛成』
イブの提案に乗って、三人でバーガーショップに入る。注文した後、ローレンがトイレに行って二人きりになった。
「今日、急に誘ったのに来てくれてありがと」
『ううん。男二人じゃ、雲雀くんが可哀想だったし。』
「ふわっちは彼女の相手に忙しいみたい」
『あぁ、あの子ね。一年とき同じクラスやった。』
顔はめちゃくちゃ可愛いのに、性格がな。と思い返す。
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な - 伏字お願いします (3月30日 22時) (
レス) id: 596a234c08 (このIDを非表示/違反報告)
髑髏(プロフ) - はじめまして、コメント失礼致します。とても好きな作風の作品に出会えてとても嬉しいです！可能であればkyng登場させられないでしょうか？更新楽しみにしています！ (1月15日 0時) (レス) id: cc975a844d (このIDを非表示/違反報告)
葛(プロフ) - 色んな人と絡みがあってとても面白いです！更新頑張ってくださいね。 (1月5日 6時) (レス) @page16 id: 039532f02f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あられ | 作成日時：2023年9月14日 8時
