誰と勘違いしてる訳 ページ7
気持ち良さそうに寝息を立てて眠る彼を起こすのは気が引けるけど置いていく訳にもいかないので、体をそっと揺する。
『あの、起きてくださーい。名前知らない人ー』
「ん、うるさ」
『へ、わっ！？』
何で名前も知らない人の腕に抱かれなきゃならないのよ。てか、顔、綺麗。お人形みたい。パチッと彼の目が開いて少し動けばキス出来そうな距離にいる私と目が合う。
「近くね？」
『あなたが腕の中に引き込んだからでしょ。彼女と勘違いした？帰るよ』
「んー、寝た寝た。」
人が少ない西門から出てバス停に向かう。なんでこの人着いて来るんだろう。
『家、こっち？』
「違う」
『じゃあ、なんで着いてくる訳？』
「お礼しなくていいの？」
『お礼？』
「体で払うぐらいしか出来ねぇけど。」
『体？あ、え、そういうこと？いや、いいよ。お礼される程の事してないし。』
「せっかくこの俺と出来るってのに断んの？」
『するのは好きな人とだけなんで。』
「俺も彼女いるけどこういう事してるよ？」
『なんでそんな自慢げになれんのよ。じゃ、バス来たから。またね。』
彼女、あんな奴で良いのかな。と思いながらバスに揺られる。ま、顔は死ぬほど良いもんなぁ。
『ただいま』
「あれ、今日バイトじゃなかった？」
『違うよ』
帰ったらすぐお風呂に入ってご飯を食べて、髪の毛を乾かしてベットに潜り込む。眠る前のウトウトする時間が一日の中で一番好き。
『今日、先生眠そうですね。』
「そう？」
『うん。また夜中までアニメ見てたんですか？』
「何でもお見通しなのも困るな」
加賀美先生は古典の先生で、眠たくなる授業も先生の声で眠たくなくなる。私のクラスの担任でもあるし、お父さんの知り合いで小さい頃から良くしてもらってる。
「手伝ってくれてありがとう。助かった。」
『いいえ、いつでも言ってください。じゃ、席戻りまーす。』
チラッと窓の外を見て目を見開く。昨日の変な人と私の憧れの人が一緒に歩いてる！友達なのかな。わー、今日は授業に集中出来ない。
「絶対、葛葉だよ。」
『あの、叶さんの親友の？』
「うん。それであの人と歩いてたんだ。」
『そ。気になって全く授業受けれなかった。』
「ねぇ、あれがそうじゃないの？」
『え？』
放課後。一階の廊下の窓から綾が指す方向を見ると外の渡り廊下を二人が歩いてる。
「こっち来てない？」
『え、どうしよ、隠れる？』
「なんで？」
『だって』
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な - 伏字お願いします (3月30日 22時) (
レス) id: 596a234c08 (このIDを非表示/違反報告)
髑髏(プロフ) - はじめまして、コメント失礼致します。とても好きな作風の作品に出会えてとても嬉しいです！可能であればkyng登場させられないでしょうか？更新楽しみにしています！ (1月15日 0時) (レス) id: cc975a844d (このIDを非表示/違反報告)
葛(プロフ) - 色んな人と絡みがあってとても面白いです！更新頑張ってくださいね。 (1月5日 6時) (レス) @page16 id: 039532f02f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あられ | 作成日時：2023年9月14日 8時
