王子様 ページ28
〜イブラヒムside〜
向かい合って机に座って、分からない所があれば教え合って、真面目な顔してノートに向かうAを見てた。
ふと、Aが顔を上げて深青の瞳と目が合う。Aは長い睫毛を揺らして数回瞬きすると、微笑んだ。
『進んでる？』
「あ、え、うん」
『嘘だー、さっきもここで止まってた』
「だって目の前に好きな人居て見ない奴の方がおかしいでしょ」
『たしかに』
そう言って彼女は机に突っ伏した。ん？確かにって何？好きな人いるって事？
「え、お前好きな人いんの？」
『んー、多分？』
「だれ？ローレン？」
『言わないよ。でもろーれんではない。』
なんだ俺最初からチャンス無いじゃん。こんな高嶺の花を好きになった俺が悪いんだけども。
『明日席替えだね』
「寂しい？」
『うん、イブと話すの楽しいもん』
いや、こんな笑顔見て好きにならない方が難しいわ。机に置かれてあったAの白い綺麗な手を取って指先に口付ける。
「俺の事もちょっとは意識してね」
〜my side〜
王子様みたいだと思った。でも、こんなにかっこいい人の好きな人が私じゃ勿体無い。
でも、だるさんには私をちゃんと好きになって欲しいんだから矛盾。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
帰ってきてベットに寝転がる。スマホを手に取って電源を入れると、まさかの人からのline。
『え、どーしよ。やばい。』
震える指で画面を押してlineを開く。「明日昼会える？」というメッセージと猫ちゃんのスタンプが送られてきてて、速攻で『会える！』と送る。
直ぐに既読が付いて、「迎えに行くねー」と帰ってきた。明日の昼休みが待ち遠しくて仕方ない。明日は早く起きて可愛い弁当を作らないと。私は丁寧にスキンケアして眠った。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
四時間目なんてもう授業は一切聞いてなかった。ノートの端に落書きしながらどんな事を話そうかばかり考えてた。
やっとチャイムが鳴って、教科書を鞄に仕舞う。彩と目が合ってガッツポーズをされた。
「Aー、行こうぜ」
だるさんのデカめの声が教室に響いて、色んな視線が刺さる。でも、なんかそれが嬉しくて私は弁当を持ってだるさんの所へ行った。
『だるさんの声デカすぎて恥ずかしい』
「ほんま？ごめんごめん」
そう言いながら手で頭をポンポンされて、昼休み終わるまで心臓が持つか不安になった。
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な - 伏字お願いします (3月30日 22時) (
レス) id: 596a234c08 (このIDを非表示/違反報告)
髑髏(プロフ) - はじめまして、コメント失礼致します。とても好きな作風の作品に出会えてとても嬉しいです！可能であればkyng登場させられないでしょうか？更新楽しみにしています！ (1月15日 0時) (レス) id: cc975a844d (このIDを非表示/違反報告)
葛(プロフ) - 色んな人と絡みがあってとても面白いです！更新頑張ってくださいね。 (1月5日 6時) (レス) @page16 id: 039532f02f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あられ | 作成日時：2023年9月14日 8時
