いっぱい関係 ページ27
昼休み、いつもの空き教室で彩に詰められながら何とかパンを飲み込む。
「で、遅刻理由は？」
『だから、夜遅くまでゲームしてたからだってば』
「夜遅くまでやってたからでは？」
『違う。してない。』
まだ全然信じて無さそうな彩は首を傾げながらパンに齧り付いた。嘘はついてない。
『あ、今日生物の時コンパス要るの知ってた？』
「え、知らん。持って来てない。」
『うわ、可哀想。借りに行く？』
「行く」
『4組、今日生物あるから借りに行こ』
4組の教室の扉に立つと、1年の時に仲良かった子達がぞろぞろ集まってくる。
「A、どしたのー？」
『コンパス貸してくんない？忘れちゃって』
「いいよ、待っててぴ」
友達が私を呼ぶ声が聞こえたのか教室の後ろで集まってたろーれんがこっちに来た。
ドアにもたれ掛かってぐいっと顔を近づけてくる。
「どした？俺に会いたくなっちゃった？」
『違う違う、コンパス借りに来た』
「あーね。あ、今日放課後予定ある？」
『勉強』
「真面目ですねー。またLINEする」
『うん』
大袈裟に投げキッスしてろーれんは元いた場所に戻って行った。だるさんと一瞬目があった気がしたけどすぐに逸らされた。
「はい、コンパス」
『ありゃとー』
「いえいえ、Aまた遊ぼーね」
『もち』
予鈴が鳴って自分の席に戻る。隣のイブを見ると、イブも私を見てた。
『な、何？』
「お前ろーれんとそういう関係？」
『ん？何が？』
「さっきクラスの女子が話してたけど。ろれがお前にキスしてたって」
『ふざけてただけだよ。昨日泊まったから調子乗ってるんだと思うよー』
「泊まった？」
イブのいつもより五倍ぐらい低くなった声と私が先生に呼ばれる声が重なった。私はイブに手で謝って先生の所へ向かった。
それから放課後まで話さなかった。
帰る準備をして、彩はバイトで先に帰っちゃったので誰か探しに行こうかなーって考えながら教室を出ようとした時誰かに手を引っ張られる。
『わ。い、いぶ？』
「今日何か放課後予定あんの？」
『家で勉強しようかなーって思ってるけど』
「一緒にせん？」
そんな顔して女の子にものを頼んじゃいけないよ。美人の悲しい顔には断れないよ。
『分かったよー、そんな顔しないでよ』
「やた。俺ん家行こ。」
同級生の異性がこんな可愛いことある？イブは送迎の車を頼んでて私もそれに一緒に乗った。ビックリするぐらい車のシートがふかふかだった。
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な - 伏字お願いします (3月30日 22時) (
レス) id: 596a234c08 (このIDを非表示/違反報告)
髑髏(プロフ) - はじめまして、コメント失礼致します。とても好きな作風の作品に出会えてとても嬉しいです！可能であればkyng登場させられないでしょうか？更新楽しみにしています！ (1月15日 0時) (レス) id: cc975a844d (このIDを非表示/違反報告)
葛(プロフ) - 色んな人と絡みがあってとても面白いです！更新頑張ってくださいね。 (1月5日 6時) (レス) @page16 id: 039532f02f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あられ | 作成日時：2023年9月14日 8時
