碧に魅せられ ページ22
〜だるまside〜
バイクに乗る俺を見て固まってる彼女にヘルメットを被せる。顔がちっさ過ぎてヘルメットが馬鹿でかく見えた。
手を持ってバイクの後ろに跨って貰う。中々、前に手が回って来ないと思って振り返ったらめちゃめちゃに赤い顔と潤んだ目にこっちまで当てられそうになる。
「手、回して？」
『分かった』
「もっと！ギュッて」
『うぅ、もう無理』
はぁ、バイクで来てよかった。一度、荷物を置きに彼女の家まで戻った。
ちょっと長くなるって言ってAが家に入ってから10分位が立った頃、扉が開く音が聞こえて顔を上げる。
その瞬間にもっと恋に落ちた。グレーの短いダボっとしたニットワンピに黒のロングブーツ。そして、何も入らんような小さな肩掛け鞄。
『お待たせ』
「ちょ、ちょっと待ってな。一旦、眺めさせて」
『やだよ。早くヘルメット被せて』
あかん。可愛い。彼女の顔がどんどん赤くなるのにも気づかず俺は眺め続けてた。したら、彼女がトンと俺の胸に顔を埋めた。
『無理、もう見たらだめ』
「ごめんやん、ヘルメット被せるから顔上げて」
大きなヘルメットを小さな彼女の頭に被せて、髪の毛が絡まないように丁寧にベルトを留めた
今度は最初からしっかり掴まってくれたのは良かったけど、背中に当たる柔い感触に目的地に着くまでに理性は何度か飛びかけた。
駐車場にバイクを止めて、彼女を降ろす。
『ここどこ？』
「小さな水族館です」
『水族館？』
「周りながら、Aのこと教えて」
うん。と頷いた彼女を見て入口に向かう。水族館特有のひんやりした空気に包まれながら暗い館内へ足を進めた。
色んな魚が自由に泳ぐ水槽の前に並んで立って彼女の横顔を見た。深い碧を映した瞳がきらきら輝いていた。
「誕生日はいつですか？」
『なんで敬語？12月25日だよ』
「クリスマスやん」
『そー。だから毎回誕生日とクリスマスのプレゼント一緒になるから嫌なの』
俺の誕生日も教えて、次の水槽へ向かった。
小さな水槽が沢山並ぶ部屋に入った。水槽の中にはクラゲが泳いでいた。
「好きな食べ物は？」
『おすし』
「おい、魚の前では慎めよ」
『クラゲは食べないからいいじゃん』
その後も、質問しながら見て周った。最後の場所に着いた時には彼女と俺の距離は肩が触れるくらい縮まっていた。
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な - 伏字お願いします (3月30日 22時) (
レス) id: 596a234c08 (このIDを非表示/違反報告)
髑髏(プロフ) - はじめまして、コメント失礼致します。とても好きな作風の作品に出会えてとても嬉しいです！可能であればkyng登場させられないでしょうか？更新楽しみにしています！ (1月15日 0時) (レス) id: cc975a844d (このIDを非表示/違反報告)
葛(プロフ) - 色んな人と絡みがあってとても面白いです！更新頑張ってくださいね。 (1月5日 6時) (レス) @page16 id: 039532f02f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あられ | 作成日時：2023年9月14日 8時
