会いたくないあなた ページ3
「あれ、Aの元彼じゃない？」
『ほんとだ。もう彼女居るんだ。』
「優しすぎるから断れなかったんじゃない？」
『有り得る』
唐揚げ定食が乗ったお盆を受け取って、取っておいた席に座る。このメニューが一番お気に入り。
『うわ、目合っちゃった』
「気まず」
『私なりに円満な別れ方だったんだけどな』
「相手はまだ未練ありそうだけど」
『ありさんが？ないない』
「だってありぴ、めっちゃAの事好きだったもん」
『変に意識しちゃうからやめてよぉ』
その時私のお皿からポテトが二本奪われた。犯人はニヤつきながら食堂を出て行く。
『うるかだけは許さん』
「今日、情緒不安定？」
六時間目の美術が終わって教室に帰る途中、筆を落として拾おうとするともう一つ腕が伸びてきて私の筆を拾ってくれた。
「今日はよく会うね」
『叶、さん。ありがとうございます。綾、行こ。』
筆を受け取ってお辞儀をして、逃げるように立ち去る。ああいうトラブルの原因みたいな人とはなるべく関わりたくない。
「嫌いなの？」
『そんな事は無い。ただ私は平和な学校生活が送りたい。』
「あーね。放課後どっか行く？」
『カラオケ行こ』
「最高。明日休みだしラストまで居よ」
『喉壊れるね』
綾と二人のカラオケはいつも帰る頃には声が出ない。そして、家までの帰り道を二人で笑いながら歩くのがお決まり。
「そこの女子高生ー、俺らと遊ぼうよ」
「スタイルいいね、何カップ？」
少し暗い道にあるパーキングの前にたむろするガラの悪い人達が近づいてきて、遠慮もなく体に触れてくる。綾の手を強く握って走り出す合図に目を合わせた時、
「ヤンキーさん達、警察呼びますよ。」
「あぁ？」
「そこの高校の生徒でしょ？警察呼ばれたらまずいんじゃないんですか？」
チッと舌打ちを付いてあいつらは帰って行った。暗くて見えなかった顔が近付いて来てやっと誰か分かる。
「今日はほんとによく会うね」
『ほんとに。』
「怪我ない？」
『大丈夫です。ありがとうございました。』
「女の子二人でこんな暗い道歩いちゃダメだよ？可愛いんだからすぐ襲われちゃうよ。じゃ、僕行くね。葛葉、行こ。」
「おぉ」
叶さん、私服だと全然生徒会長っぽくない。むしろ、さっきのヤンキーより怖そう。
『隣の葛葉って人、誰？』
「知らないの！？」
『うん』
「叶さんの親友であんまり学校来ないけど、女子からはすんごい人気だよ」
『へー』
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な - 伏字お願いします (3月30日 22時) (
レス) id: 596a234c08 (このIDを非表示/違反報告)
髑髏(プロフ) - はじめまして、コメント失礼致します。とても好きな作風の作品に出会えてとても嬉しいです！可能であればkyng登場させられないでしょうか？更新楽しみにしています！ (1月15日 0時) (レス) id: cc975a844d (このIDを非表示/違反報告)
葛(プロフ) - 色んな人と絡みがあってとても面白いです！更新頑張ってくださいね。 (1月5日 6時) (レス) @page16 id: 039532f02f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あられ | 作成日時：2023年9月14日 8時
