みんなの虜だから ページ16
次の日、アラームに目を覚ましてベッドから抜け出す。ふと、ばにのバイクの音がして窓の外を見た。
ちょうど、後ろに女の子を乗せたばにが走り去って行った。距離置きたいってそういう事ね、と納得する。
「Aちゃーん！生物の教科書ある？」
『あるよ』
「貸してくんない？忘れちゃって」
『いいよ、ちょっとまってて』
昼休みに教室に飛び込んできた叶さん。周りの女子の視線が体にズキズキ刺さる。鞄から教科書を取って叶さんに渡す。
「ほんとに助かった、放課後返しに来るね」
『はーい』
叶さんが帰ると女の子三人組が私の机の前に立った。見上げると真ん中の女の子は今にも泣き出しそうな顔をしてる。
『どしたの？』
「か、叶くんと付き合ってるの？」
『ん？付き合ってないよ？』
「そ、そっか。ごめんね勘違いしちゃった。仲良さそうだったから。」
女の子はぺこっとして帰って行った。こーゆー良い子に泣かれるのが一番怖い。
「ああゆうのがいっちゃん怖いよな」
『だよね』
「てかさ、男関係でいじめとかマジであんの？」
『あるよ？何回上靴捨てられたか分かんない』
「こわ」
イブの反応は全部ギャルっぽい。てか、顔可愛いからギャルでも良い。その時、ドアの所にありちゃんが居るのが見えて固まっちゃう。
『イブ、私の事隠して』
「なんで？」
『ドアの所に元彼が』
「へー、あれ元彼」
委員会の用事なのか女の子と話してる。背が高い彼は女の子と話す時少し屈んでくれる。そういう優しさがたまらなく好きだった。
「未練ある感じ？」
『ないよ、ない。』
「ふーん、じゃ隠れなくてよくね」
そう、隠れる必要なんて全く無い。別れたんだし、未練は無いし。でも、女の子と話す彼が気になってしまう。
「こっち見ろ、悲しい顔すんな」
『え？』
「ほら、えーがーおー」
『いひゃーい』
ほっぺたを摘まれてイブの方を向かされる。最近、また距離が近くなった気がする。でも、全く嫌な気はしない。
「元恋人はさっさと忘れなよ」
『うん』
6時限目、外にジャージ姿のだるさんを見つける。自習なんてしてる場合じゃない。
友達とふざけあって全く授業を受けてない。あ、思ったより走るの速い。今、目合ったかな。
「6時限目、何見てたん？」
『そと？』
「ふーん、必死に見てたから好きな奴でも居んのかと」
昨日は会えなかったし、会いたい。でも四組に行く勇気は無い。自分からlineする勇気も無い。
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な - 伏字お願いします (3月30日 22時) (
レス) id: 596a234c08 (このIDを非表示/違反報告)
髑髏(プロフ) - はじめまして、コメント失礼致します。とても好きな作風の作品に出会えてとても嬉しいです！可能であればkyng登場させられないでしょうか？更新楽しみにしています！ (1月15日 0時) (レス) id: cc975a844d (このIDを非表示/違反報告)
葛(プロフ) - 色んな人と絡みがあってとても面白いです！更新頑張ってくださいね。 (1月5日 6時) (レス) @page16 id: 039532f02f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あられ | 作成日時：2023年9月14日 8時
