置いていかないで ページ11
部屋に戻ってベットに倒れ込む。お風呂に入らなきゃと思ったけど明日はなんも無いし、そのまま睡魔に身を任せた。
「おーい、お寝坊さーん」
『ん、ばに？』
「俺との約束すぐ忘れちゃうよね」
『あ。ごめん。すぐ用意する。』
「いいよ、今日はゲームの日にしよ。」
『ごめん、シャワー浴びてくる。』
最悪だ。ばにとの約束は日常茶飯事過ぎてすぐ忘れちゃう。今日は一緒に映画見に行く約束だったのに。シャワーを浴びながら心の中で死ぬほど謝った。
『今日はばにの好きなゲームしよ』
「まじで落ち込んでんじゃん。もう許したって」
『ほんと？』
「ほーんーと。じゃ、これね」
『私の苦手なやつ。やっぱりまだ怒ってるんだ』
私が困ってるのを見て、大爆発するばに。こういう所、意地悪なんだよね。
「はぁ、お腹痛い。分かった、これなら出来るでしょ」
『うん、それがいい』
三時間位、やり続けてばにのお腹の音でお昼ご飯の時間という事に気づく。
『オムライスで良い？』
「大好き」
二人で料理するのはもう慣れっこで、何も言わなくても私が次する事を用意してくれる。サスペンスドラマの再放送を見ながら黙々と食べる。
「犯人こいつ」
『嘘、彼氏の方じゃない？』
「外した方皿洗い」
『のった』
結局、ばにの当たりで外した私が皿洗い。この勝負には五回に一回ぐらいしか勝ててない。
「昨日、家の前居たのローレンって人？」
『そ。送ってくれた』
「仲良いんだ」
『んー？そうでもないよ』
「へー」
私は彼女持ちのあまり仲良くない人になんて事を。誰も見てませんように。
『今日の夜からばにのお父さんたち旅行だっけ？』
「そう。一週間帰ってこないって」
『今日泊まる？』
私がそう聞くと後ろでお茶を吹き出す音が聞こえる。別にいつもの事なのに。
『汚いなぁ』
「ご、ごめん」
ばににタオルを渡して、横に座る。最近、よそよそしくてやだな。
『ばに、私のお母さんのご飯好きでしょ？』
「好きだけども、寝る所無いし」
『確かに。もう小学生じゃないし、一緒に寝たら変か。』
「夜ご飯だけ、一緒に食べよ」
『分かった』
ばにはこんなにかっこよくて優しいからモテるんだろうなぁ。彼女とかいるのかな。なんか、置いて行かれてる気がして彼の肩に頭を乗せる。
『ばにだけは置いて行かないでね』
「俺が置いて行けないの分かってるくせに」
『うん』
もう、置いていかれる恐怖は味わいたく無い。
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な - 伏字お願いします (3月30日 22時) (
レス) id: 596a234c08 (このIDを非表示/違反報告)
髑髏(プロフ) - はじめまして、コメント失礼致します。とても好きな作風の作品に出会えてとても嬉しいです！可能であればkyng登場させられないでしょうか？更新楽しみにしています！ (1月15日 0時) (レス) id: cc975a844d (このIDを非表示/違反報告)
葛(プロフ) - 色んな人と絡みがあってとても面白いです！更新頑張ってくださいね。 (1月5日 6時) (レス) @page16 id: 039532f02f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あられ | 作成日時：2023年9月14日 8時
