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やっぱり幼馴染 ページ2

「家出る時傘持ってって無かったから」

『やっぱり持つべきものはばにらだね』


彼の右隣が幼稚園の頃から私の立ち位置。高校も一緒で、きっとずっとこのまんま。


「雷鳴ってんね」

『だね。怖がった方が女の子っぽい?』

「変なとこ気にすんなよ」

『ほんとにありがと。来てくれて嬉しい。』

「別に、これぐらい」

『照れないでよ』

「照れてねぇし」


二人で居るとこんな最悪な天気の中でも心地良い。家の門を開けて、もう一回手を振る。笑顔で振り返してくれる。あの笑顔を見ると安心出来る。


『おはよ』

「おはよう、今日も早いな」


洗面所に居たお兄ちゃんに挨拶してもう一度部屋へ戻る。私の高校は校則が緩いから、メイクしてる子が大半。

私が一番大事にしてるのはまつ毛。緩く巻いた髪を降ろして、顔周りはくるんと横に流して。黒と茶色と白のチェックのスカートに白いシャツ、黒のネクタイ。最後に薄いベージュのカーディガンを着て、お気に入りのリュックを背負って下に降りる。


『いってきまーす』

「行ってらっしゃい」


混んでるバスが嫌いでいつも早めの時間のに乗る。眠たそうな顔をしたいつも見るサラリーマンにペコッと挨拶して一番後ろの席に座った。


「ねぇ、これ落としたよ」


バス停で降りて学校に向かって歩いてると後ろから声を掛けられて振り替える。男の子にしては長いミルクティー色の髪を結んで、天使みたいな顔をしたこの人は生徒会長の叶さん。学校のプリンスで、女の子の噂の的。


『あぁ、ハンカチ。ありがとうございます。』

「髪、くるくるで可愛いね」

『は、え?』


私の髪の毛を指で撫でてそう言いうと立ち去っていった天使。ああいう事しちゃうから叶さん絡みの女子の喧嘩が多いんだと納得する。


『おはよ、イブ早いね』

「お前もな」

『小テストの勉強?』

「うん。今日部活の中で一番低かった奴が鍵取りに行かなきゃだから、必死。」

『なるほど、がんば』

「そこは教える流れだろ」


イブの愚痴を右耳で聞きながら、今日も窓の外を見詰める。窓側の一番後ろの席にこんなに感謝したことはない無い。


「いっつも何見てんの?」

『んー、なんも?』

「分かりやすい嘘つくなよ」


段々教室に人が入って来て、予鈴が鳴る少し前に彼を見つけた。今日も、かっこいいな。


「A、食堂行こ」

『うん、綾も今日学食?』

「そうだよ」


お昼休みになって二人で食堂に向かう。食券を買って列に並んだ。

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作品ジャンル:恋愛
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- 伏字お願いします (3月30日 22時) (レス) id: 596a234c08 (このIDを非表示/違反報告)
髑髏(プロフ) - はじめまして、コメント失礼致します。とても好きな作風の作品に出会えてとても嬉しいです!可能であればkyng登場させられないでしょうか?更新楽しみにしています! (1月15日 0時) (レス) id: cc975a844d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 色んな人と絡みがあってとても面白いです!更新頑張ってくださいね。 (1月5日 6時) (レス) @page16 id: 039532f02f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あられ | 作成日時:2023年9月14日 8時

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