あなたの前では ページ41
「さっきも思ったけどさ、軽すぎない?ちゃんと食べてる?」
『食べてる。ローレンが力持ちなんじゃない?』
「俺、痩せ型じゃない?あんま筋肉付かないんだよね」
『ローレンの体型好きだよ、私』
「そう簡単に男に向かって好き好き言わないでくださーい」
『声でかいなぁ』
ローレンといると素の自分で居られる気がする。私の事をとても大切にしてくれるのが伝わるから。そして、それに酷く安心する。
「先、風呂入ってきな。着替え置いとくから」
『一緒に入らないの?』
そう言うと彼は目を丸くして私の手を握った。
「足怪我してんのに、一緒に入ったら俺我慢出来ないよ。痛い思いさせたくないから、先入ってきて?」
『わかった。ありがと』
感謝の気持ちをどう伝えたらいいか分からなくて、片足で爪先立ちして彼の頬にキスをした。また何か言われそうな気がして急いで洗面所に向かう。
『んー、ちょっと大きいな。ずれてくる』
お風呂から上がってローレンが用意してくれたスウェットを着る。でも、紐無しのズボンは履いても落ちる。幸い、上だけでも太腿の真ん中まである長さなので、下は履かないことにした。
『上がったよ。次どうぞ』
ソファに座って携帯を見ている彼に後ろから話しかける。
「ん。分かっ、待て待て待て、ズボンは?俺置いたでしょ?」
『ウエスト合わなくて履いても落ちちゃう。』
「マジでヤバい。生足の暴力だよ。」
『風呂上がったら幾らでも触っていいんだよ。』
彼の耳元で囁く。と、彼は走って洗面所に向かった。
「飲み物コーヒーで良い?」
『うん。』
「ここ座って。」
彼が風呂から上がって、私がベランダで涼んでいると中に呼ばれる。ソファに座った彼の足の間に座る。
「今、俺ら同じ匂いだね」
『だね。ローレンのシャンプーめっちゃいい匂い。』
「跡、付けていい?首に」
『いいよ』
彼は後ろから私を強く抱き締め、首に吸い付いた。私の首に三つ紅が散った。
「明日、夜どっか行かん?」
『明日の夜、予定ある。』
「誰と?」
『湊』
「聞くんじゃなかった」
『今日の夜はローレンにあげるよ?』
「今日だけじゃ嫌だよ」
彼は泣きそうな声でそう言い、私の背中に頭を押し付けた。
『ごめんね。でも、ちゃんと選びたいの。私、次付き合う人と結婚したいなって思ってるから。こんなん嫌だったら、言って。いつでもどっか行くから。』
「Aじゃなきゃやだ。」
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あられ(プロフ) - kikiさん» 最高なコメントありがとうございます( ᵒ̴̶̷̤◦ᵒ̴̶̷̤ )♡kikiさんの大好きな作品になれてとても光栄です。これからも頑張ります(˶'ᵕ'˶ )︎ (7月17日 8時) (レス) id: 14434f380f (このIDを非表示/違反報告)
あられ(プロフ) - 雨と雫さん» コメントありがとうございます(՞ . .՞)"剣/持さん、未成年、厳しくて。ほしるべさんがんばってみますね! (7月17日 8時) (レス) id: 14434f380f (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - 毎日読み返すほど大好きな作品です。皆んな其々魅力的でエチで最高…なにより夢主ちゃんの一言一句が可愛すぎます!あられさんの丁寧な構成と文章が大好きです。 (6月28日 0時) (レス) id: 06ea98624c (このIDを非表示/違反報告)
雨と雫(プロフ) - すごく面白いです!!できたらリクエストで剣/持さんとかできますかね?あとこれは本当に出来たらでいいんですけどほしるべさんとかできたりしますか?お願いします!!更新頑張ってください!! (6月27日 16時) (レス) @page45 id: 312a1378ed (このIDを非表示/違反報告)
あられ(プロフ) - にゃーちゃんさん» コメントありがとうございます(ᐢ>-<ᐢ)リクエスト助かります(˶'ᵕ'˶ )︎ (6月26日 8時) (レス) id: 14434f380f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あられ | 作成日時:2023年5月4日 8時