噂 ページ35
「正直、今誰かと付き合う気あんの？」
『んー、分かんない。』
朝、ルームサービスの朝食を二人で食べている時、突然の質問に何となく答える。
「でも、あいつら皆本気よ？」
『あいつらって？』
「葛葉やらふわっちやら」
『あーね』
どうやら私はイブさんの友達と寝ているらしい。
『分かんなくなっちゃったんだよね。好きとか、愛してるとか』
「キュンってするとかないの？」
『そういうのはある。』
「なるほどね。こういうのは？」
そう言ってイブさんは机の上にあった私の手に自分の手を重ねた。そして、あの綺麗な目にじっと見つめられる。
『かっこいいなって思う。なんか、アイドルにファンサされてる感じ』
「重症じゃん。普通女の子はこうされたら"私のこと好きなのかな？"って思うんだよ」
『そういうの、好きだった人にされた事ない。』
「どんなやつと付き合ってたんだよ。」
突然イブさんは立ち上がり私の手を引いて、ソファに座ると向き合うように膝に私を座らせた。
「恋人ごっこしてあげる」
『なにそれ』
イブさんは私の頬を両手で包むと、私の目を見つめながら唇に軽いキスを繰り返す。それから、体が密着するように強く抱きしめられた。
「大好き」
耳もとで優しい声で囁かれる。気付くと私の心音はとても早くなっていた。でも、不思議と安心感が湧いてくる。
「こういう事したいって思うやつを見つければいいんじゃない」
『ね、もうちょっとギュッてしてて』
イブさんの体が離れると、体の体温が下がっていく感じに少し怖くなってもう一度抱きつく。
「なんなの、お前」
なんて言いながらも私の背中に手を回してくれた。イブさんの心音が少し早くなった様な気がした。
「そういやさ、今夜かなかな達と飲むけど来る？」
『え？なんで？』
「かなかなが会いたいって」
『あぁ、』
叶さんとの最悪な別れ方を思いだして、胸が痛む。
『どこでするの？』
「俺ん家」
『行こっかな。叶さんにも謝りたいし。』
「了解。じゃ、１回Aん家寄って、そのまま俺ん家行こ。」
『ありがと。助かる。』
タクシー代までサラッと払ってくれるイブさん。自分の家で支度している時はどんなお礼をしようかと頭が一杯だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1887人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あられ(プロフ) - kikiさん» 最高なコメントありがとうございます( ᵒ̴̶̷̤◦ᵒ̴̶̷̤ )♡kikiさんの大好きな作品になれてとても光栄です。これからも頑張ります(˶'ᵕ'˶ )︎ (7月17日 8時) (
レス) id: 14434f380f (このIDを非表示/違反報告)
あられ(プロフ) - 雨と雫さん» コメントありがとうございます(՞ . .՞)"剣/持さん、未成年、厳しくて。ほしるべさんがんばってみますね！ (7月17日 8時) (レス) id: 14434f380f (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - 毎日読み返すほど大好きな作品です。皆んな其々魅力的でｴﾁで最高…なにより夢主ちゃんの一言一句が可愛すぎます！あられさんの丁寧な構成と文章が大好きです。 (6月28日 0時) (レス) id: 06ea98624c (このIDを非表示/違反報告)
雨と雫(プロフ) - すごく面白いです！！できたらリクエストで剣/持さんとかできますかね？あとこれは本当に出来たらでいいんですけどほしるべさんとかできたりしますか？お願いします！！更新頑張ってください！！ (6月27日 16時) (レス) @page45 id: 312a1378ed (このIDを非表示/違反報告)
あられ(プロフ) - にゃーちゃんさん» コメントありがとうございます(ᐢ>-<ᐢ)リクエスト助かります(˶'ᵕ'˶ )︎ (6月26日 8時) (レス) id: 14434f380f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あられ | 作成日時：2023年5月4日 8時
