楽しい人 ページ29
「ゲームとかしないの?」
『んー、あんまり』
「暇な時、何すんの?」
『映画みたり、お菓子作ったり』
「以外」
ホテルから出て、2人でイタリアンの店に入った。ローレンとは昨日会ったと思えないぐらい話がしやすくて、この人とだったらずっと一緒にいたいなんて考えてた。
「それ、1口ちょーだい」
『いいよ』
ローレンに皿を差し出す。
「あーん、して」
『うん、』
「照れてる?」
ダメだ。顔がタイプ過ぎる。顔が赤くなってる気がして手で顔を覆う。
「赤くなっちゃった?可愛い」
彼は私の顔を覆っている手にキスをした。
『ばかぁ』
「やべぇ。本気で好きになりそう」
彼がボソッと呟いた声には聞こえないフリをした。
「へー、結構いいマンション住んでんだね」
『仕事は頑張ってるからね』
「かっけぇ」
玄関の前に着くと彼の腕の中に引き寄せられる。私はそっと彼の背中に腕を回す。
「俺、そんなんされたら勘違いするよ」
『あのね、今は私、誰とも付き合う気無い。だから、今は私に本気になっちゃダメ。遊びにして。』
「じゃあ、もし俺に本気になったら言ってよ。俺、Aの為なら待てるよ。」
『ありがとう。ごめんね。』
私はそう言って彼にキスをして家に入った。
シャワーを浴びて、夜ご飯を食べてると高校の同級生から電話が掛かってきた。
『もしもし、どしたの?』
「あのね、私、結婚する事になったの!」
『わお、おめでとう』
「でね、明後日女子会するんだけど、Aに来て欲しいなぁって」
『行けるよ』
「やった!また連絡する!」
結婚なんてまだ現実味、無いなぁ。なんて考えてるとベランダから音がした。
『何?人?』
窓を覗くとそこに居たのは、今にも死にそうな吸血鬼。窓を開けて彼を中に入れる。
『葛葉?どうしたの?大丈夫?』
「血、飲ませろ」
彼はヨロヨロとベットに倒れ込んだ。手を引き寄せられて彼の上に覆い被さる形になると首を噛まれる。
『また飲み過ぎないでね』
「うるせぇ」
血を飲むとそのまま寝てしまった彼に布団を掛けて寝かせて置く。彼の寝顔はこの世のものと思えないぐらい美しい。
「ごめん。突然押し掛けて」
寝る用意が終わってソファで映画を見てると後ろから声を掛けられる。
『全然大丈夫。隣おいで』
彼は私の隣に座ると、まだ眠たいのか私の肩に頭を預けた。
「俺、お前以外の血飲めなくなった。」
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あられ(プロフ) - kikiさん» 最高なコメントありがとうございます( ᵒ̴̶̷̤◦ᵒ̴̶̷̤ )♡kikiさんの大好きな作品になれてとても光栄です。これからも頑張ります(˶'ᵕ'˶ )︎ (7月17日 8時) (レス) id: 14434f380f (このIDを非表示/違反報告)
あられ(プロフ) - 雨と雫さん» コメントありがとうございます(՞ . .՞)"剣/持さん、未成年、厳しくて。ほしるべさんがんばってみますね! (7月17日 8時) (レス) id: 14434f380f (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - 毎日読み返すほど大好きな作品です。皆んな其々魅力的でエチで最高…なにより夢主ちゃんの一言一句が可愛すぎます!あられさんの丁寧な構成と文章が大好きです。 (6月28日 0時) (レス) id: 06ea98624c (このIDを非表示/違反報告)
雨と雫(プロフ) - すごく面白いです!!できたらリクエストで剣/持さんとかできますかね?あとこれは本当に出来たらでいいんですけどほしるべさんとかできたりしますか?お願いします!!更新頑張ってください!! (6月27日 16時) (レス) @page45 id: 312a1378ed (このIDを非表示/違反報告)
あられ(プロフ) - にゃーちゃんさん» コメントありがとうございます(ᐢ>-<ᐢ)リクエスト助かります(˶'ᵕ'˶ )︎ (6月26日 8時) (レス) id: 14434f380f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あられ | 作成日時:2023年5月4日 8時