ストレート ページ18
湊と会った次の日から私は何となく周りの人と距離を置きたくて、バーで声を掛けてきた人とワンナイトして、1人の夜を回避していた。
『うん。こんなもんでいっかな。』
今日は、去年一緒にお仕事をした人の誕生日パーティーに招待されたのでドレスコードに合うように鏡の前で服を合わせる。
『ちょっと、セクシーすぎる?いいよね?』
選んだのは色は大人しいベージュだけど、オフショルダーで深いスリットが入っているもの。これにシルバーのピンヒールを合わせると最強に可愛い。
『広い、』
会場に着いた私は思ったよりも本格的なパーティーにこの服装で来て良かったと安堵する。
「おっと。怪我は無いですか?」
会場を見回しながら歩いていた私は久々のピンヒールに足がもつれ、躓いてしまった。が、隣を歩いていた人に引き寄せられ転けることは無かった。
『ありがとうございます。大丈夫です。』
私は恥ずかしくて、俯いたまま逃げようとする。
「綺麗だ」
『え?』
思っていたものと違った返事に驚いた私は、顔を上げた。すると、綺麗なブラウンの瞳と目が合った。
「とっても綺麗ですね」
『んふ、ありがとうございます』
余りにストレートな言葉が飛んで来るので、私は笑ってしまう。
『あ、紹介が遅れました。加賀美ハヤトと申します。』
「AAです。」
「Aさん!来てくれてありがとう!」
自己紹介をした所で、主催者に見つかった私は彼女の方を向き、お礼と賛辞の言葉を送る。やっと話し終わった頃には彼はもう居なくなっていた。
『ジャックローズ1つ』
パーティーに飽きた私は会場から抜け出して上の階にあるバーに来た。
「ジャックローズが似合いますね」
『加賀美さん、』
「覚えててくれたんですね」
今1番会いたかった男性に私はつい笑顔になる。
「笑顔もとっても綺麗ですね」
『それ、口説いてるつもり?』
「もし、口説けたら何させてくれるんですか?」
『ワンナイト』
「貴方みたいな綺麗な人を抱けるなら、ワンナイトでも我慢します。」
『このホテルの最上階、行ってみたいなぁ』
「ちょっと待ってて下さい。」
そう言って彼はエレベーターへ向かった。5分程して戻ってきた彼の手には最上階の部屋のカギが揺れていた。
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あられ(プロフ) - kikiさん» 最高なコメントありがとうございます( ᵒ̴̶̷̤◦ᵒ̴̶̷̤ )♡kikiさんの大好きな作品になれてとても光栄です。これからも頑張ります(˶'ᵕ'˶ )︎ (7月17日 8時) (レス) id: 14434f380f (このIDを非表示/違反報告)
あられ(プロフ) - 雨と雫さん» コメントありがとうございます(՞ . .՞)"剣/持さん、未成年、厳しくて。ほしるべさんがんばってみますね! (7月17日 8時) (レス) id: 14434f380f (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - 毎日読み返すほど大好きな作品です。皆んな其々魅力的でエチで最高…なにより夢主ちゃんの一言一句が可愛すぎます!あられさんの丁寧な構成と文章が大好きです。 (6月28日 0時) (レス) id: 06ea98624c (このIDを非表示/違反報告)
雨と雫(プロフ) - すごく面白いです!!できたらリクエストで剣/持さんとかできますかね?あとこれは本当に出来たらでいいんですけどほしるべさんとかできたりしますか?お願いします!!更新頑張ってください!! (6月27日 16時) (レス) @page45 id: 312a1378ed (このIDを非表示/違反報告)
あられ(プロフ) - にゃーちゃんさん» コメントありがとうございます(ᐢ>-<ᐢ)リクエスト助かります(˶'ᵕ'˶ )︎ (6月26日 8時) (レス) id: 14434f380f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あられ | 作成日時:2023年5月4日 8時