ただいま ページ18
部室に帰ると、智さんと雅紀さんは机に突っ伏して寝ていて、ニノはイスに思いっきり寄りかかってゲームをしていた。
「おかえりー。」
ニノは俺たちをちらりと見て、それからゲーム画面に視線を向けたまま隣の雅紀さんを片手で揺すった。
「ぅ…ん、眠い…」
「翔さんと潤くん帰ってきましたよ。」
ぼんやりしてる雅紀さんにニノが容赦なく言葉をかけると、雅紀さんが一気に覚醒したのがわかった。
「ぅええっ？…あ、翔ちゃん松潤おかえり…」
やばい、と顔に書いてあって、課題の進捗は聞かなくても何となく想像できる。
慌ててバサバサと目の前のノートを片付け始めた。
「ただいま。進捗はどうだ？」
翔さんも、雅紀さんのあまりのわかりやすさに笑いそうになっちゃってるけど、堪えてまじめな声で尋ねてる。
「えーっとね、数学は終わったけど…古典と英語がちょっと…」
「ちょっとってどのくらい？」
テキストを見て難しそうな顔をする雅紀さんに、ニノが口を挟んだ。
「英語に関しては、ほぼまるまる残ってますよ。」
「わっ、バカ！」
雅紀さんは慌ててニノのことを引っ叩いて口を塞いだけど、時すでに遅し。
翔さんはやれやれと苦笑いして
「わからないところは教えるから、夏休み中には終わらせなよ？」
そう言って雅紀さんの肩をポンと叩いた。
「あ、俺は終わりましたんで。」
ニノはさらりと言い放ってゲームに興じていて、雅紀さんはそんなニノを恨めしそうに見た。
「翔ちゃんありがと、頑張る…」
ぐったりと項垂れた雅紀さんを、翔さんが慰めるように肩に優しく手を置いた。
「で、智くんは…」
翔さんはちらりと目線を向けると、やれやれと苦笑い。
智さんはすやすやと気持ちよさそうに眠っていて起きる気配がない。
「おーい、大野さんてば！」
ニノが呼びかけても全くダメで、ニノは早々に諦めて再度ゲームへと集中を向けた。
「ま、いつものことなんだけどね…」
翔さんがそう言って机の上を片付け始めたから、俺も一緒に手伝った。
「智くんはほとんど宿題やってんの見たことないよ。今年はちゃんと終わらせてんのかなあ…」
…確かに、夏休みに限らず智さんが勉強してるところを俺もほとんど見たことない。
「ま、たぶん大丈夫でしょ…毎年なんだかんだやってんだから。」
「それを祈るよ。」
ニノがちらりと智さんを見て言うと、翔さんは苦笑いしてそう答えた。
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くろねこ(プロフ) - 柊さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて何よりです(*^^*)今後ともどうぞよろしくお願いします！ (2022年1月3日 21時) (
レス) @page31 id: 5b6f3182f9 (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - コメント失礼致します。『約束』の斗真くんの「誕生日おめでとう」に涙腺崩壊しました。大好きです。 (2022年1月2日 1時) (レス) @page31 id: 9a230f5c32 (このIDを非表示/違反報告)
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