22.居場所 ページ22
櫻井side
「もちろん！
ね、いいよね？リーダー、翔ちゃん！」
感情が昂ぶったのか、雅紀が勢いよく立ち上がって俺らに問うた。
俺は、ちらりと隣の智くんを見た。
当の智くんは、ふわりと俺の方へと視線を移し、次に雅紀の方へ視線を移した。
そして、カズナリとジュンの方へと移し
いつもの調子で静かに言った。
「…答えは、みんな一緒なんじゃない？」
やったあ、と声をあげて飛び跳ねたのは、雅紀だ。
「あ、ありがとうございます！」
カズナリとジュンは2人声を揃えて、頭を深々と下げた。
「そんなことしなくていいよ。ほら、今日から俺らは家族だから。」
智くんが2人を見て、にっこり笑った。
…
その日の、夜更け。
俺と智くんは2人でリビングにいた。
雅紀は寝室ですでに寝ていて
カズナリとジュンも、いろいろあって疲れたみたいで、2階にある2人の部屋に引っ込んだ。
テレビは付けない。
智くんはもともと静かなのが好きで、俺も別にテレビを見たい気分じゃなかったから。
「…あの2人、かわいいよね」
さっき淹れたばかりのホットミルクをコクコクと飲みながら、智くんが呟いた。
「うん。家族が増えて雅紀も喜んでたよ。」
俺がそう言うと、そう、と言って智くんは嬉しそうに笑う。
そして、そのままの調子でこう付け足した。
「翔くん、2人に勉強教えんの頼んだからね。」
「え？」
「明日から頼んだよ。
2人は今まで誰にも教育を受けてないでしょ。だから、一般教養くらいは教えてね。
俺と雅紀は能力のこと教えるからさ。」
ふわぁとあくびをして、唖然とする俺をおいて
智くんは寝室へと向かっていく。
「え、ちょ、ちょっと智くん！
そういうことは早く言っといてよ！」
俺が慌てて叫ぶと、智くんはケラケラ楽しそうに笑って
ごめんごめんと軽く言いながら寝室へと引っ込んでしまった。
「えーと、とりあえずどうしようかな…」
残された俺は、明日から何を教えようかと悩みながらプランを立てることにした。
これが結構残業となり、寝不足になったのは言うまでもない。
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くろねこ(プロフ) - 優子さん» ここまでお読みいただきありがとうございます！毎回感想を頂けて嬉しいです*\(^o^)/*また次の章もお読みくださると嬉しいです！ (2016年1月1日 21時) (
レス) id: ac080df625 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。翔君大丈夫かな？心配だよ。 (2016年1月1日 20時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。智君に知られたら大丈夫かな？すぐにばれそうだね。続きが気になります。 (2016年1月1日 13時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ(プロフ) - 優子さん» 翔くんのピンチを救った雅紀くん。ずいぶんシリアスな展開になりましたなぁ（他人事）笑 (2016年1月1日 12時) (レス) id: ac080df625 (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。翔君ピンチだよ。気になります。 (2016年1月1日 7時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くろねこ
| 作成日時：2015年12月18日 21時
