■83■ ページ13
二宮side
「…ニノ、具合どう？
今、リーダーが買い物行ってるからさ…」
そう言って、近寄ってくる相葉さん。
途端、最悪の映像が脳裏をよぎる。
…指先からほとばしる電流
崩れ落ちていく、目の前の人は…
傷つけたくない。誰も…
「近寄んないでくださいっ！」
相葉さんの声を遮って叫ぶ。
「…ニノ？ どうしたの？」
俺の言葉に傷ついたような顔をしながらも
彼は足を止めた。
そうして俺を見て、にこっと笑う。
まるで、俺を安心させるかのように…
「だ、だめ…来ないで…」
一人でに体がふるふると震え出す。
寒いわけじゃないのに。
そんな俺を見るやいなや、彼は小さく呟いた。
「…ごめん、ニノ。それは無理だわ。」
そして、次の瞬間
気づいた時には彼に抱きしめられていた。
「だ、だめだって…！ 危ないですからっ！」
一瞬フリーズした体を慌てて動かして
彼を押し返そうとする。
だけど、やっぱり力は彼の方が強くて
びくともしなかった。
「ほら、だいじょぶだよ、ニノ。」
彼がそう言っても、俺は焦っていた。
いつこの手から電流が流れて
相葉さんを襲うと思うと、怖くてたまらない。
「ほら、力抜いて。」
相葉さんは、知らず知らずのうちに固く握っていた俺の手を解してくれた。
「だいじょぶだから。深呼吸してみ？」
言われるがまま、深く息を吸って、吐く。
と、続けていくうちに、少しずつ恐怖が薄れていくのがわかった。
チカラも、今にも噴火しそうな活火山の煮えたぎるマグマのようになっていたのが
さーっと静かに引いていくのがわかった。
自然と力が抜けて、はぁ、と息を吐く。
「ほら、大丈夫だったでしょ。」
と、彼は、ぐったりした俺の隣で
嬉しそうに笑いながらそう言った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 307人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くろねこ(プロフ) - アビリティさん» コメント、ありがとうございます*\(^o^)/* ニノが新たな作戦で、翔さんの記憶に挑みます！果たして、翔さんは無事、ニノのことを思い出せるのでしょうか…？乞うご期待！笑 (2015年7月28日 23時) (
レス) id: ac080df625 (このIDを非表示/違反報告)
アビリティ(プロフ) - 翔ちゃんは3人の中で一番思い出すのが大変そう…(；´Д`） (2015年7月26日 22時) (レス) id: 795da3e9d8 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ(プロフ) - 夢希さん» 無事、松潤は思い出すことができました！あとは翔くん…。嵐の絆は、いかに？笑 (2015年7月26日 11時) (レス) id: ac080df625 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ(プロフ) - サニーさん» コメントありがとうございます( ´ ▽ ` )ﾉそう言っていただけるとすごく嬉しいです！書いてる甲斐があります笑 どうぞこれからもよろしくお願いします(^o^)/ (2015年7月26日 11時) (レス) id: ac080df625 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ(プロフ) - satoshiikoさん» あと翔くんだけです！四人は思い出させることができるのか…笑 (2015年7月26日 11時) (レス) id: ac080df625 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：くろねこ
| 作成日時：2015年5月31日 11時
