【キ/ヨ】あなたに出逢えて…【短編集】 (ページ21)

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慰めて欲しい日2 ページ21

シャワーを浴び終わった後もういっその事寝て忘れようと思い寝室に向かっていつもだったら2人で寝るベットに横になった。シーツにはキヨの匂いが残っていて、その匂いが鼻に入ってきた途端に今まで溜め込んでいたものがすべて出てきた。
そのまま泣き疲れて気が付いたら夢の中にいた。ゆっくりと目を開けて隣を見るとキヨが寝ていた。

『ごめん、起こしちゃった？』

「ううん、おかえり」

『ただいま、そういえばAの顔に泣いた跡があったけどなんかあった？』

「え？」

『Aが泣くなんて珍しいなって思ったからなんかあったのかなって』

「今日ね、仕事でミスして上司に怒られて上手くいかなかったって思ってたところにキヨが帰り遅くなるって言ってたから本当はキヨに早く帰って会いたかったのに会えなかったのが悲しくて…」

最後まで私の話を聞かずにキヨは私を抱き締めた。

『それならそうと言ってくれれば良かったのに。辛かったな… 俺の仕事が忙しくて早く帰って来れなくてほんとにごめんな。これからはそういうことがあったらすぐに言って』

「うん、キヨありがとう」

そう言うと私の唇とキヨの唇が優しく重なった。

『今日はAが寝るまで起きてるからね』

「うん」

そう言いながら私はキヨが隣にいる安心感からかすぐに眠ってしまった。
きっと私はキヨのその優しいところが大好きなんだなと改めて思った。辛いことがあってもキヨがいれば乗り越えることが出来ると感じた。

私が眠ったのを確認するとキヨは『おやすみ』と呟きながら私の頬にキスを落としてそのまま2人で一緒に夢の中に入っていった。